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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

世界を制覇しない生き方

The Economist10月25日号のBusinessには、好調な日本の下位自動車メーカー(スズキ・マツダ・スバル・ダイハツそして三菱)に関する記事が出ています。むろん円安は大きな追い風なわけですが、それにとどまらない強みがあるとの分析です。いわく、得意市場への集中(スズキのインド、スバルの北米)、高い投資効率を目指した”枯れた”技術開発(マツダスカイアクティブ)、国内市場で人気の高い軽自動車(ダイハツをはじめとする各社)そしてグループのプロテクション(三菱、およびトヨタグループのダイハツ)、というわけで、通説では「年産6百万台ないと生き残れない」というグローバル産業にあって、それぞれ年産百~2百万台の規模で異なる味をだしているというお話です。

それでも長期的に見れば国内市場は縮小の一途をたどっているわけで、そう考えるとこれらの将来は必ずしも明るいと言うわけではないように思います。

よくアジアを旅して思うのですが、道にあふれるバイクや三輪タクシーのつぎは普通乗用車という段差が埋まっている国はほとんどなく、軽自動車の潜在市場は世界のあらゆるところにあるのではないかと。原付きに3人乗るのが当たり前、という国が豊かになるとき、その上がいきなり中古のカローラだと、なかなかステップアップも厳しいのではないかと思います。インドのタタモータースが「ナノ」を開発した動機もこのあたりにあったはずです(が、ナノの売れ行きはどうも今一つのようで)。

世界を制覇しない生き方もそれはそれ、成長著しいアジアで潜在市場としての「軽」をどのように開発してゆけるのかを考えれば、これら自動車メーカーにも違った明日が見えてくるのではないでしょうか。