新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2060年 世界の人口増加が止まる日

The Economist電子版のVideographicsには、2015年の世界の人口ピラミッドと今後の予測が出ています。それによると、現状世界の人口は72億人で依然として増加傾向にあるのですが、そのスピードは鈍化しており、他方で中国あたりでも平均寿命が80歳代に乗ろうとするなど世界の高齢化は進んでいるそうです。で、興味深かったのは2060年の人口予測で、95億人に達したところで人口ピラミッドの下半分はほぼ長方形となり、人口が増えなくなる、と言う点です。

そうなったとき、地球はどうなるのか。それだけの人口をきちんと養えるだけの環境や農業生産は確保できるのか。その後、増えなくなった人口はいくばくかのタイムラグを経て減ることになるのか。そして経済はどんな運営をされることになるのか。

2060年といえば、もうあと45年しかありません。45年なんて、二世代の時間差にも足りない時間ですし、今のこども世代は間違いなくその場面に向き合わなくてはいけない責任世代になっているはずのタイミングです。

そのとき日本が世界に対して語れるものは何なのか。少ない人口で多くの高齢者を抱え、なおかつ幸せを目指してゆける国の姿とは。

よく言われる話として、日本は2020年の東京オリンピックまではなんとか持つだろうという観測があるようですが、そこから先40年のビジョンを考えるうえで非常に示唆的なデータだと思いました。