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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

世界は平等化している?

The Economist1月24日号のFinance and economicsには、昨今ピケティブームでメディアを賑わしている格差問題に関係して非常に面白い記事が出ています。ピケティ教授のみならず、格差の拡大を訴える声は少なくないようで、イギリスのオックスファムが示した予測によると、遠からず世界の富裕層トップ1%が持つ資産が、その他99%が持つ資産を合わせたものより多くなる日が来るのだそうですが、The Economistはその直線的な未来予測のグラフに疑義を示しています。

反証として同誌が示しているのが2013年に格差問題を研究しているブランコ・ミラノビッチ氏が示したグラフで、それによると富裕層のトップは1988年から2008年までの間におよそ60%実質所得を伸ばしたのだそうですが、同じ数字を世界の平均レベルの人たちはなんと80%近く伸ばしたのだそうです。

ピケティ的に言えばr<gの時代、もしくは日本で言えば高度成長時代に近い現象が、世界的には起きている、という分析ですが、これは中国やインド、インドネシアあたりの成長がもたらした影響によるものと分析されています。

現在は各国ごとに政府がばらけていて、しかも成長には地域的な偏りもあるので、実感は乏しいかもしれませんが、統計的に言えば「世界は高度成長による平等化を経験する時代にある」ということになるのかもしれません。