新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

四種の神器?

3月28日号のThe Economistは、ブームが続く日本観光の現状を伝えてくれています。アベノミクスによる円安がそのきっかけとなった今回の盛り上がりは、過去の日本ブームに比べるといくつかの違いがあるようです。それは、①中国・韓国・台湾・その他のいずれについても観光客数が急増していること(確かに最近、大阪辺りに出張するとホテルが取れません)、②中国からの観光客にとってのお目当てはショッピング、それも炊飯器、魔法瓶(水筒)、セラミック包丁そして温水便座という4つのアイテムを買うこと(言ってみれば四種の神器、でしょうかね)、③数年前なら見かけですぐ区別のついた中国人観光客が、日本人と変わらないおしゃれをするようになってきたこと(確かにちょっと前だと、アタマを刈り上げた小太りのお兄さんが太い横縞の半袖ポロシャツを着て眼鏡をかけてたので、遠くからでもすぐ区別がつきました)などで、経済的に言えばアベノミクスの目に見える効果なのだろうと思います。

しかしながら依然として、一部観光客のマナーの悪さは日本人の顰蹙を買っているようですが、横縞のポロシャツがいつの間にか目立たなくなったように、このあたりも少しずつ変わってくれればと思います。

少なからぬ中国人観光客が、自国政府が喧伝する軍国主義の日本とは全く違う平和的なその実態に感銘を受けて帰国している、という点はプラスの効果だろうと思いますし、四種のアイテム以外にも使いやすい製品はたくさんあるので、もっとどんどん買い物してもらいたいと思いますね。

別の記事ですが、日本の高品質温水便座も実は多くがメイドインチャイナだ、という事実に発奮した李克強首相が、自国メーカーに対して品質向上を呼び掛けたのだそうです。四種の神器よりも中国が欲しいのは、実はそこに隠された「何か」なのかもしれませんね。