新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

スティーブ・ジョブス 2.0

The Economist 4月4日号のBooks and artsは最初に"Becoming Steve Jobs: The Evolution of a Reckless Upstart into a Visionary Leader"という本を紹介しています。スティーブ・ジョブスの人生を綴ったこの本は、彼の死後すぐに世に出たウォルター・アイザックソンによる「スティーブ・ジョブス」に比べて、ジョブスの友人たちの証言を中心に書かれているそうです。

「死にそうな体験をすると、物事がいろいろ見えてくる」

これはジョブスのコトバだそうですが、死にそうな、というのは人間が物理的にと言うよりは企業経営者としてその会社が、という文脈での発言だったそうです。確かにNeXT ComputerやPixarでのジョブスが大ヒットを飛ばしたのかと言うとそういう訳でもなく、Appleを追い出される原因となった短気や癇癪を我慢するようになるだけの経験ができた、という整理のようですが、だとすると、The Economistがタイトルとしてつけた「スティーブ・ジョブス2.0」とは、我慢すること、耐え忍ぶこと、ということなのかもしれません。