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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

仲違い?

4月11日号のAsiaには、昨今の発言から読み取れる安倍首相と黒田日銀総裁の微妙な温度差に注目した記事が出ています。黒田総裁側は構造改革の遅れに苛立っていて当たり前、他方で政府側はとにかく景気回復を、という立場の違いを踏まえたもっともらしい分析記事であろうと思います。過半は日本人ではないかと思うのですが、読者コメントもけっこうたくさん寄せられています。

トヨタの経常利益や株価は確かに上がっているわけですが、トヨタに限らず多国籍企業にとって利益の拡大は下請けに対する値上げ容認を加速するものにはならないのではないかと思います。とりあえずそこから始めた、と言うくらいの整理であれば仕方ないのかも知れませんが、人為的な経済政策の結果もたらされた儲けについて、あとは企業さんご勝手にどうぞとするのではなく、それが国富として経済を活性化させるために何がどうなってゆくべきなのかという議論も併せて行われるべきではないかと思うのです。

上がった株価や儲かったおカネを利用して、どうやったら地方創生やさらなる経済活性化をもたらしうるのか?たとえば人材育成におカネを使う場合の方向性や機会について、あるいは雇用の安定化に資する制度設計についてなど、でしょうか。

2%が良いの悪いのと言う議論は、そういった方向性の議論からすれば極些末な問題であって、メディアを含めてそういう些末なところに批判が向くのは、大局の議論がなおざりにされていることの証拠のような気がします。

アベノミクスのその先はどうするのか、というところまで見通した議論ができれば、短期的な財政と金融のすき間など、おのずと目立たなくなるのではないかと思いますけど。