新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

外交と戦略 ロシアのケース

The Economist8月15日号には、外交と戦略(軍事的な)を組み合わせたロシアの国益追求に関する観測記事が出ています。記事によると、外交面ではG8から締め出された後BRICSを軸とした経済外交を展開し、特に中国とのつながりを強めようとしていること、軍事的戦略面では北海・北極海へのアクセスを確保すべく海軍の増強に傾注していることが伝えられています。もっとも、中国側から見るとエネルギー安保を別とすればロシアとの経済関係を重点化する意味合いはそれほど大きくないようにも思えますが。

同時にロシアの世論には、西側先進国との関係改善に期待する向きもあるようで、イランやシリアへの影響力を行使して西側を助ける見返りにウクライナやクリミアでの譲歩を志向する向きもあるようです(考え方としてわからなくはありませんが、アメリカやEUから見て受け入れられる議論とはあまり思えません)。

興味深いのは、アメリカを好きと言う人が20%もいないのに、中国を好きと言う人が80%以上もいるというあたりですかね。所変わればと申しますが、なかなか想像しづらい国が世界には存在しているということのようで。