新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ディーゼルエンジンの今後は

ネットでは9月26日号が流れています。

Leadersのトップ記事はフォルクスワーゲン社を襲ったスキャンダルの話です。日本でも広く報道されている話ではありますが、世界で販売された数多くのディーゼル車には、燃費テストのときだけ窒素酸化物(NOx)排出を抑制するソフトウェアが働くような設定がなされていて、実際の走行時にはそのソフトウェアが稼働しなくなるぶんだけ窒素酸化物の排出量が増え、どうかすると40倍くらいのNOxが大気中にまき散らされていた、のだそうです。

ちなみにWikipediaによるとNOxは、光化学スモッグ酸性雨、そして大気中の微小な粒(いわゆるPMなんとか、という物質のことでしょうか?)を増やす原因になるのだそうです。だからと言ってたとえば中国の大気汚染問題が、かの国でベストセラーであったフォルクスワーゲンのせい、という話にはならないと思いますが、トヨタにとって最大のライバルであるフォルクスワーゲンの、旗艦技術であったはずのディーゼルエンジンに関するスキャンダルなので、同社への影響は深刻だと思います。

で、トヨタやホンダなどハイブリッド勢には商機到来かな?と思って株価を見たのですが、両社ともこの1週間は下げ基調にあるようで、フォルクスワーゲンがダメージを食らったからといって即ハイブリッドがどうにかなるというものでもないことがわかりました。技術は二者択一というわけでもないので、そう考えればむしろ有利なのはNOx排出量がゼロの電気自動車だったりするのかもしれませんね。