新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

温暖化、そのゆくえ

ネットではThe Economist11月28日号が流れています。

Leadersのトップ記事は、パリで開催される第21回国連気候変動枠組み条約締結国会合(長すぎるためだと思いますが、ふつう皆COP21と言いますね)についての論評記事となっています。ロシアとトルコの緊張に関する記事が先かと思ったのですが、こちらは4番目と言う扱いです。

さて、気候変動対策という勿体ぶった呼び方よりも、昨今は明らかに地球温暖化対策と呼んだ方が当たっていると思われるほど、地球は温まっているようです。記事と一緒に提示されているGraphic Detailを見てみると、それがよく分かります。

1)1965年から2014年までの世界各地の平均気温の変化をみると、とくに北半球を中心に4℃近く上がっている地域が多いこと。

2)1900年から2014年までの地表温度の観測データによると、いずれのデータもおおよそ1.25℃上昇していること。なお、データソースはNASA,NOAAと英国気象事務所に加えて日本の気象庁のデータが使われています。

3)人間の活動による二酸化炭素の排出量は、1950年頃に比べて実に4倍に増加していること。

4)1993年から2014年までに、海面は世界平均で7センチ以上上昇していること。

5)1992年から2011年まで、南極のスウェイツ氷河は14kmほど後退(縮小)したこと。

依然として、二酸化炭素排出量が多い国の一つである日本が、保持している原発を再稼働させず、安易に石炭による火力発電に走ることが何を意味するのか、考え直す良い機会になればと思っています。これもまた、別の形の「ガラパゴス化」なのかもしれません。