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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

神話の産業化

12月19日号のThe Economistは、Leadersのトップ記事と巻頭近くのBriefingの両方で新作のスターウォーズを制作した米ディズニーの事業戦略について、同誌一流の分析を加えています。

その中で、特に着目されているのがアニメで競争力を持つピクサー、アベンジャーズのヒーローについて肖像権を持つマーベルにつづき、スターウォーズの制作会社であったルーカスフィルムを次々と買収していると言う事実で、The Economistによればこれは「神話の産業化」とでも言えるディズニーの独自戦略が現れたものだ、ということなのですが。

カンタンに言ってしまえば、ヒーローが何かに呼ばれ、別な世界に行き、メンターの助けを借りて苦難の道を克服し、大勝利を得るという、現代アメリカのパターン化された英雄譚のこと、だそうですが、ディズニーの場合それを技術とおもちゃで差別化していること(単なるチャンバラが、剣を光らせたことで世界の子供の遊びになりました)、作品別の流行を上手にプロットして流行の持続性を実現していること(「アナと雪の女王」の次が「スターウォーズ」だそうです)、映画を軸にテーマパークや商品開発など、多元的な収益源を持っていることなど、おそらくは人類が石器時代から心をワクワクさせてきた英雄やヒロインのオハナシを、見事なまでにビジネスとして成功させている、ということですね。

ちなみにですが、長いことパッとせず2012年のルーカスフィルム買収前には30ドルを切ったこともあったディズニーの株価は、その後右肩上がりで今では100ドルを超えていて、まさに英雄譚を具現化する銘柄になっています。そのあたり、さすがアメリカ、ということでしょうかね。