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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

どうして鴻海(フォックスコン)がシャープ買収で優位に立てたかと言うと

2月13日号のBusinessには、シャープの買収を巡る記事が二つも出ています。それだけ注目に値する話だったということではありますが、出来事の主役はどうみてもシャープではなく、直接の買収主体となるフォックスコン(鴻海傘下)と、CEOのテリー・ゴウ氏のようです。

先ずフォックスコンですが、どちらかというと中国でiPhoneを作っている会社、と言うイメージが強いのではないかと思います。実際はアメリカや台湾の投資でできた会社ということで、中国本土ともつながりは強いようですが、今回の買収劇に中国が何か噛んでいるという絵は当たっていないように思われます。

確かに、シャープもフォックスコンも大口顧客としてアップルを抱えており、アライアンスを組むことで売り手の交渉力が増す、という目論見はあるように思われますし、また巨大な下請け企業である鴻海にとって、シャープと言うブランドを手に入れることが意味するものは小さくないと思います。

記事が注目する日本側の事情としては、安倍政権が進める投資環境の改善という政策がありまして、外国からの投資を受け入れやすくするというものです。たとえば社外取締役には公正な経営が行われるよう監督する責任があって、それを忠実に実行しなくてはならないわけですが、今回産業革新機構が半額しか資金をオファーしないという状況下で、社外取締役として鴻海のオファーに賛成しなかったとすると、それは株主利益に反するものということで、日本の政策とも相容れないものになるという背景があった、という解説です。ナルホド感のある解説だと思います。

もっとも高飛車なThe Economistとしては、死に体のブランド会社の売り買いは本筋とは言えず、たとえば新日鐵住金あたりが外国企業に買われる、くらいの変化があれば変化したねと認めてあげても良い、というスタンスだそうです。過去の履歴からすると、そのくらいしないと日本市場の変化は認められないという意思表示かと。