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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ISの東方拡大戦略とフィリピン新大統領への期待

7月9日号がネットで流れているThe EconomistがAsiaで伝えるところによると、過激派組織であるISは最近ウェブサイトを通じて、フィリピン・マレーシア・インドネシアなど東南アジア諸国をターゲットとした宣伝活動に注力しているとのことです。具体的には英語・アラビア語に加えて現地語でテロ思想のメッセージを流している、のだそうです。

ちょうど今週前半までフィリピンで仕事をしていたので、現地で見聞きした話と併せて考えてみたいと思います。

①ドゥテルテ新政権は、治安改善のため決意を以て仕事をしているらしいこと。現地で接した報道などによると、捜査官による現行犯射殺を恐れてか、一説によると麻薬中毒患者約3000名が自首して出たとのことであった。

②フィリピンでイスラム教テロリストが活躍しそうな地域は南部ミンダナオ島の南西部と言われている。ドゥテルテ大統領は同じ島の大都市であるダバオの出身だが、これまでもダバオの治安回復で実績を誇るが、他方でイスラム勢力と対立関係にあったという積極的な報道は目にしなかった(詳細は不明)。

The Economistによると、ISが使っている現地語はタガログ語(北部ルソン島を中心に使われている言葉)とのことだが、そもそもフィリピンではタガログ語と南部で話されているビサヤ語とが通じにくいので、英語が広く使われている実態がある。なので英語の宣伝ビデオがあれば十分なはず。

ISの動きは、多くのイスラム教徒に否定されるなど、彼らが言うほど宗教的なモノだけで成り立っているとは言えない側面があると思うのですが、言ってみれば幕末の攘夷派が振りかざした暴力に近いものなのではないかと。

治安強化が進む中、典型的なアジアの大都市であるマニラあたりでは、何があっても不思議ではない状況が続いていると思います。治安回復についてドゥテルテ新大統領は「俺に冗談は通じない」と言い放ったとのことですが、そうであるならぜひISの拡大を抑止していただきたいものだと考えます。