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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

基本通りに

9月17日号のUnited Statesには、アメリカ大統領選挙クリントン陣営が犯しそうになっている微妙な失策についての鋭い論評が出ています。

曰く、「人種差別主義者で女性差別主義者で、反同性愛、反外国人、反イスラム主義」だというトランプ候補に対する攻撃の数々が、「そんな考えを持つみじめな人たち」ということで、トランプ支持者への批判として向けられかねない(事実、クリントン候補の主張の中にそのようなくだりがあって、後日訂正されたようです)という点です。

政治の世界では洋の東西を問わず、政敵は攻撃してもその支持者は攻撃しない、というお作法はイロハのイ、なのだろうと思うのですが、クリントン候補はこの点でミスを犯したと言われればそうであろう、ということですね。

逆に言えば、トランプ候補は何もきちがいじみた主張をしているわけではなく、彼にとってのクライアントたる支持者のニーズを的確に捉え、顧客のニーズに応えるというマーケティングの基本どおりにそれを主張しているだけ、なのかもしれません。鬱積した不満の塊である白人労働者階級の考え方は、今のアメリカにあって人種差別主義者で女性差別主義者で、反同性愛、反外国人、反イスラム主義というレッテルを貼られるようなものだということに、目を背けずにいるというだけなのかもしれないのです。

The Economist誌が言う通り、まもなく大統領選挙候補者によるテレビ討論の機会がやってきます。クリントン候補の考え方、トランプ候補の考え方が白日の下に晒されるわけで、だとすると大きな流れにおいては、そこが一つの変局点になるのかもしれません。