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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

量的緩和の終焉、の伝え方について

The Economist4月17日付電子版の解説記事には、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB=Fedと呼ばれる)が、利上げに伴って保有する長期債の売却を視野に入れていることを、「バランスシートの縮小を図っている」という言い方で伝えています。所謂量的緩和がその終息段階に入りつつあるということで、日本では「利上げの影響」という言い方で報道されている例が多いと思います。

世の中に存在している「おカネ」は、富と交換できるという意味で言ってみれば「債務」なのですが、それは国の財務状態をバランスシートで表そうとすると右側(借金などを載せる場所)に載せられるべき項目になります。それを縮小しようとする場合、当然ですが左側(財産などを載せる場所)にある項目を売却するなどしてこちらも縮小し、「バランス」を保つことが求められるわけです。保有する長期債などは、普通でもそうですが財産にあたるので、これを売却することで借金にあたる「おカネ」の量を減らすということですね。

(ちなみに、当たり前ですが現金は「財産」です。ということはその発行元が同じだけの「債務」を負っている、ということになりますよね。)

事務系のサラリーマンや会社経営に詳しい方などには、このような表現の方がわかりやすいのではないかと思うのですが、大手の新聞なども含めて日本のメディアはどうしてだか国の財政についてこのような言葉遣いで報道することがありません。学者が使うようなマクロ経済学の用語だけで記事を書くので、「今何が起こっていてそれは何のためなのか」がちょっとわかりにくかったりします。的確であることよりも、正統であることに縛られている、というようなイメージですかね。何とかならないものですかね、ホントに。