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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

見えないトランポノミクス

ようやく落ち着いたので、しばらくぶりの投稿です。5月13日号のThe Economistの表紙はアメリカのトランプ大統領が掲げる(はずの)経済政策について正面から疑問を投げかける写真を使っています。

記事も、LeadersそしてBriefingを使って「トランポノミクス」が首尾一貫しない政策となるであろうことを批判しています。

www.economist.com

そもそもThe Economist自由貿易主義を旗幟鮮明にしたメディアなので、原則論のところでトランプ氏とは相容れない関係なのですが、いささか批判が空振りに見えるのはそもそも「トランポノミクス」とは何なのか、メディアも読者もまだよく分かっていないからではないかと思います。確かに「製造業を重視する」と言ってみたりする言葉の端々だったり、TPPを過去のものとして脱退を決めるなど現象的な要素としては保護主義的な色彩を帯びた匂いが漂うわけですが、今からアメリカが製造業でその経済を盛り返すというシナリオはとても考えにくい状況にあることなど、妥当性の面で疑義を呈されるであろうことは明らかだろうと思います。

そのせいなのか、トランポノミクスが果たしてどんなものなのか、今一つ明快な説明を受けられないまま今に至っているというのが実感だと思います。見えないものを批判することほど難しいことはないと思うのですが、それでもそうしないことには読者が納得しないThe Economistも、なんだかご苦労様、という感じですかね。