新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ビットコインはバブルか?

6月3日号のLeadersの中に、価値が高騰しているビットコインについて簡単な解説に合わせ、それが歴史上人類が持ちえた投機の対象でも価値の保存方法でもない新しいツールであること、もしも「健全なバブル」なるものが世の中に存在するとすればビットコインこそがそれにあたる、と結論づけた記事が出ています。

健全なるバブル?という評価を下支えするほどの説得力のある論評はありませんで、「システムの独立性が高いこと」が外部への問題波及を考えにくくしている、という程度の話しか出ていません。

The Economistとしては、むしろ行き過ぎた規制を心配しているようで、記事の最後ではこの技術がもたらす同時多発的で有益なイノベーション、への期待感を示しています。

ちょうど、少しだけ専門家の話を聞く機会があったのですが、ビットコインの流通はその多くが中国系の関係者によってなされているのだそうで、技術的なものも含め、さまざまな未解決の課題を持ちながら運営されているというのが実情なようです。向こう数か月~1年程度に予想される困難な課題を克服できればそれなりに成長すると見られている半面で、それら課題が大きなリスク要因となることも認識されているのだとか。The Economistにも、このあたりもう少し突っ込んで欲しかったかな。