新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

報道されない話について

さきごろ、北朝鮮が国家反逆罪で懲役刑を課していたアメリカ人大学生オットー・ワームビア氏が意識不明のまま帰国を許され、その6日後に亡くなったというニュースが日本でも報道されたと思います。The Economist電子版は同じニュースについて、アメリカから北朝鮮への訪問が近々禁止されるのではないかとの観測とともに伝えています。

www.economist.com

記事によると、このところ毎年アメリカから北朝鮮を訪れる人は1000人ほどいるのだそうで(!)、それは北朝鮮を訪れる全外国人の1/5にも上るのだそうで(!!)、いやそれはちょっと驚きだなと思っていたら、それ以外にもたとえば旧ソ連の強制労働所だとか、チェルノブイリあるいはイランなど、アメリカ人の母親からすれば「できれば行かないで」と言いたくなるような訪問先を選んでツアーを組んでいる旅行代理店もあるのだそうで。このあたり、日本では報道されない話です。

ワームビア氏はホテルに貼ってある政治スローガンのプラカードを盗んだことで逮捕されたのだとか(お土産気分だったんですかね)。えっ、と思うのは今の日本にいるからなのかもしれません。日本で報道されているような北朝鮮像に接していたら、果たして彼は渡航したのか?そういう意味ではお互い様、なのかもしれませんが。