新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

航空機が良いファイナンスの機会である理由とは

The Economist6月24日号のFinance and economicsには、さきごろパリで開かれた航空ショーにちなんで(?)、航空機を対象としたファイナンスが将来大丈夫なのか注目されている、という記事が出ています。

www.economist.com

航空機をリースするビジネスがこれまでうまく行った理由について。飛行機に乗る人が増えて市場が拡大したことは言うまでもないとして、航空機が何と言っても動産であること。次に中古でも十分な需要があること。借り手がおかしくなれば他に使ってもらうことでキャッシュフローを継続させられますからね。LCCをはじめとして世界には旺盛な需要があり、ボーイングエアバスなど売れ筋のタイプが決まっているので消耗品やスペアパーツ、整備そして運航技術に共通なものが多いのもファイナンスしやすい一つの理由になっているわけですね。The Economistの読み解きでは、「他のファイナンス機会によるリターンが低い」ことも大きな理由になっているようです。

中国で航空機を取り扱うリース会社はここ10年でゼロから50社にも増えたこと、欧州はじめ主要な市場では供給過多の兆候が見られること、利上げがリース料金に影響すること等、ビジネスの曲がり角を予測させる変化もみられるようです。しかしながら今後も航空機を使用する人は増えると予想されていることもあり、経済状況に合わせた柔軟なリースプランは堅く生き残るのではないか、という見立てです。