新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

Technology quarterly

12月2日号のTechnology Quarterlyでは、いくつかの目からウロコの記事がありましたので紹介します。と言っても、いつものTQと比べると今回ははっきり言って不作で、未来の記事を書くのにモバイルスイカやおサイフケータイ、NINTENDOのWiiなんかを例に引くようでは、一寸興ざめになってしまいます。それだけ日本の民生技術が進んでいる、という捉え方もできなくはないでしょうが、優れた洞察を期待していた身としては不満が残ります。

さて、そんな中でもSchokingly slowというコラムで紹介されていたSmart gridすなわち電力線を通じて家電品の電力消費を調節したり操作したりできるようになる、という記事は(私にとっては)目からウロコの一つでした。また、GPSとRFIDが進化すると、居る場所によって自動的にアナウンスが流れたり、地理や薀蓄の解説が入ったり、という記事(Roaming holiday)では、そのうち全てのモノにICチップが入るようになり、そのDBさえしっかりしていれば家の中や物置にしまったものでも外から見つけられるようになる〜すなわちモノをなくさなくなる〜という時代が来るのかな、というインサイトを得たのですが、これはThe Economistが書いていたことではなく、私が個人で勝手に想像したものにすぎません。

肝心要の携帯電話や生体(Biometrics)認証技術は、私にとっての新しい情報がなくて期待はずれでした。Leadersでは携帯とクルマの共通性という斬新な視点が目を引いたのですが。。。。残念。

インサイトといえば、もう一つ。クルマの自動操縦の記事を読んでいて思ったのですが、アメリカやイギリスの方々にとって、日本人にとってのロボットがそうであるように、クルマは擬人化の対象にすらなっていやしないか、という想像が頭をかすめました。そういえば、映画The Carsでは、まさにクルマが擬人化されたキャラクターになっていますし、自動操縦技術の記事についても、何か異常に強いこだわりを感じるのです。というのは私の思いすごしでしょうか。

そういえば、何で日本人はクルマや電車を擬人化しないんだろう。クルマ男やてっちゃんはいっぱいいるのにね。