新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

疎外されている者たち

The Economist5月30日号のLeadersトップ記事は、アメリカを中心とした先進国で社会・経済構造の変化から疎外されるブルーカラーの男性について分析しています。 記事によると、女性の社会進出が進む中、低学歴の男性は雇用機会を徐々に失い、賃金も低落傾向…

生産性向上を阻んできたもの

The Economistデジタル版のSpecial report "The World Economy"には、近年の技術革新が期待されたほどの生産性向上を実現していないという現実についてとても興味深いデータを示してくれています。曰く、ICTは、電機やクルマ、電話の発明に比べてそれほど…

竜頭蛇尾、という話

The Economist誌5月23日号のFinance ane economicsには、アメリカが始めた高額所得者に対する課税強化の一環として知られた海外預金口座に対する調査と課税に関する興味深い話が出ています。 Foreign Account Tax Compliance Act (FATCA)というアメリカの法…

CSR、ではなくて

コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティ(企業の社会的責任)を略してCSRと言いますが、The Economist5月23日号のBusinessには、それとは真逆のトラブルに直面した中国一の資産家とその会社についての記事が載っています。 李河君、もしくはLi Hejun…

そういう手もありかも

The Economist5月23日号のInternationalには、最近ヨーロッパの国々や、アメリカのビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団が部分的に採用して注目されている新しい開発援助の仕組みが取り上げられています。 これまでの開発援助と言えば、学校を建てる場合にし…

独立と連邦制と地方自治

5月23日号、The Economist誌Leadersには、イギリスでその動きが注目されるスコットランド国民党とかろうじて政権を維持することに成功した保守党政権との関係についての記事があります。そもそもの成り立ちが連合王国で、あるいは連邦制に近い国なのかと思っ…

ちょっと気になる数字

The Economist5月16日号のAsiaには、日本における政府による昨今の報道に関する管制的な圧力を懸念する記事があります。「それを読んだ誰かが『頼むから書かないでくれ』と思うほどのレポート」がジャーナリズムの責任だと言い切るThe Economistとしては当然…

アジアでインフラ投資が難しい訳

5月2日号のFree Exchangeは、土地収用に関するインドの事例を取り上げ、途上国ではありがちな話として、地権者との調整がつかないことが大規模投資の妨げになっていることを伝えています。 インドのタタ自動車が、新型車ナノの製造工場として西ベンガル州で…

麻薬について、見解の相違

5月2日号のInternationalは、麻薬を巡る世界の規制がばらついていることを紹介しています。 米欧諸国の中で麻薬取扱いについての規制が緩和される方向にある中、インドネシアで麻薬取締法違反による死刑判決を受けた外国人に対する死刑執行が相次いでいるこ…

報道されないいくつかの話

5月2日号のLeadersとChinaでは、このところ安倍首相の訪米と日米防衛協力のための指針(いわゆるガイドライン)等に関して報道されていてもおかしくない、南シナ海で進む中国の海洋進出に関わる興味深いニュースがいくつか紹介されています。これらは、日本…