新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

商の中国、戦の米国

9月24日号のBanyanは、アジア太平洋を巡り経済的覇権を狙える位置についた中国と、引き続き同地域の軍事的覇権を握る位置にいるアメリカと各国の距離感について興味深い記事を載せています。その内容を一言でいえば、周辺各国は中国の台頭を懸念し、アメリカ…

アメリカも、待ったなし

9月24日号のUnited Statesには、オバマ大統領の目指す財政改革を巡るアメリカ国内の議論について触れた興味深い記事があります。それによると、現在の政策を継続すれば、国の債務残高が2020年にはGDPの80%を超えるだろうという試算がある一方で、オバマ大統…

アメリカは、こうすべきだという意見

ネットでは9月24日号が流れています。さて、まず巻頭のLeadersですが、アメリカを中心とした先進国の税制改革に関する議論、先進国対新興国の違いが際立つ世界経済、パレスチナの国連加盟問題とアメリカの反対、イギリス労働党党首に望まれるリーダーシップ…

教育という名の投資案件

9月17日号、ちょっと戻って巻頭のBriefingですが、教育(しかも中等教育)に関する興味深い分析記事が載っていましたのでそれについて。日本でもメディアが良く取り上げる話題だと思うのですが、OECDが世界各国の15歳の学力比較をするPISAというテストを実施…

見方によって

9月17日号のBusinessには、環境に配慮したビジネスで成功している新興国企業の例を取り上げたダボス会議とボストンコンサルティンググループ(BCG)のレポートについての論評が出ています。水不足のインドで少ない水によるセメント製造法を開発したセメント屋…

世界にも知恵はなし、今のところ。

9月17日号のBusiness and financeには、日本の原子力発電政策に関する現状報告が載っています。さほど数は多くない読者コメントは、意外にも日本人からの投稿が少なく、おそらくはヨーロッパ方面からの書き込みが多かったのですが、慎重な意見が目立ちます。…

ユーロとその未来

ネットでは9月17日号が流れています。Leadersのトップは、一層深刻さを増すユーロ危機について。ギリシャ離脱の危険性や、デフォルトに端を発するドミノ現象などへの危機感は、ある意味当然ですが大変高い状況になっています。The Economistが提案する方策は…

中国の、外交姿勢の変化?

9月10日号のAsiaのトップでは、アラブの春をめぐる中国外交の微妙な変化が詳報されていて大変興味深かったです。曰く、エジプトでの政変に際して中国はこれまでと同じ情報管制と自国への飛び火を予防するための措置を講じることに徹し、反政府勢力の要求を不…

長く遠い雇用への道

9月10日号のLeaders、トップは米欧社会を覆う失業の影についての話です。 先ず第一に、その規模の大きさと深刻さについて。スペインの失業率21%は言うに及ばず、アメリカ全土でも25百万人ほどの失業者+思ったほど働けない人がいて、それはテキサス州の人口…

10年経つと言うこと

9月3日号は表紙がニューヨーク、世界貿易センタービルのシルエットです。Leadersの一つ目の記事も、9.11発生以来の10年について、という内容なのですが、確かにあれからもう10年も経ったのか、というのが正直な感想です。 10年前のことを思い出すと、確かに…