新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

慰めにならない

金曜日なので、ネットには8月1日号が流れているのですが、しつこく7月25日号から。いつもピリ辛の短信を載せているButtonwoodでは、豚インフルエンザ(最近は「新型〜」と呼ばれることが多いですが)のもたらす経済への打撃について、対応用意が進んでいるこ…

アラブの変化

7月25日号の特集記事はアラブ社会について、です。さすがアラビアのロレンスを生んだイギリスだけのことはあって、アラブ社会がどう言おうと、国々の成り立ちからの歴史を客観的に見ることにおいてThe Economistには一日以上の長があるように思えます。特集…

世界のウォシュレット

7月25日号のFace valueはTOTOの張本邦雄社長についての記事が載っています。いまや日本はおろか、アジア諸国をも席巻する感のあるウォシュレットですが、まだまだ西欧から見れば遠い技術という雰囲気の書き方ですね。29日夜現在で、15件もコメントが来ていた…

アラブをどう見るか

7月25日号です。 ざっと見渡して、衆院選前なのに日本の政治経済に関する記事はほぼゼロで、Face valueのページにTOTOの社長さんの記事が出てたくらいです。というわけで、今週はイギリス人になったつもり(?)で編集のキーワードになっているアラブのこと…

高いか、安いか

7月18日号のFinance and economicsには、毎年おなじみのThe Big Mac Indexが載っています。世界各国のビッグマックの値段を比べ、そこから為替の高い・安いを見てみようという試みです。現在、アメリカで買うとビッグマックは3ドル57セントだそうで、確か日…

ごくごく小さく

7月18日号のEconomic focusです。日本でもようやく名前が知られるようになってきた「マイクロクレジット」について、貧困層が貧困を脱出するための特効薬であると証明する統計などの証拠はないが、零細起業家が事業を始めるための資金としては有効である、た…

違う見方

7月18日号のBusinessで取り上げられているキリンとサントリーの経営統合交渉は、日本のメディアとは少し違った見方を提供してくれています。その一つは、「これまで日本で合併と言うと、敗者の戦略であった(が、今回は違う)」との総括です。必ずしもそんな…

変わらないもの

7月18日号です。Asiaでは、韓国資本による北朝鮮のケソン工業団地が依然として活発に操業していることについての懸念、もしくは批判的な指摘がありました。が、読者コメントには「ミサイルを売って外貨を稼がせるよりまし」との投稿も。Middle East and Afri…

外から見た変化

7月18日号です。まずLeadersですが、昨年9月以来の金融危機をマクロ経済学の失敗であるかのように扱う議論はおかしい、というThe Economistならではの大上段に振りかぶった論評がトップに来ています。確かに、経済学の理論自体はなんらの毀損を受けておらず…

ノムラへの期待

7月11日号のFinance and economicsに、リーマンブラザースのアジア・欧州部門を買収した野村證券のその後に関する記事が載っていて、ちょっと興味深かったので。リーマンを買収することによって野村が得たもの、それは欧州や中東での営業基盤だったわけです…

人民元が国際決済通貨に?

7月11日号のFinance and economicsですが、いささか非現実的と言われてもおかしくない段階だと思うのですが、人民元が国際決済通貨になる可能性についての論評がありました。もともとは、ドルの価値下落で大損をしつつある中国の財務当局者の発言として、国…

地球温暖化対策の話

7月11日号Internationalに、ラクイラサミットの不調を予言するかのような〜前進するとの期待は少なかったと言えばそうですが〜話が載っています。途上国の利益を喧伝するインド交渉団の代表、シヤム・サラン氏の「責任は先進国にあり」との議論は、彼の名前…

ウィグルは中国の脅威になるか?

7月11日号のLeadersおよびすぐ後のBriefingで、ウルムチ暴動に関する詳報とあわせて「はたしてウィグル問題は今後の中国の脅威となるか?」との読み解きが出ているのですが、The Economistの見解は大変興味深いものとなっています。すなわち、中央アジア諸国…

中国の対アフリカ援助、その新しい形

7月4日号のMiddle East and Africaに、中国政府による対ジンバブエ支援の話が出ています。ロバート・ムガベによる圧政で悪名高いジンバブエで、中国からの借款が彼の政敵でもあるモーガン・ツヴァンギライ首相の勢力に供与されたとの報なのですが、The Econo…

なまずの騒ぐ日

7月4日号のBanyanは、「なまずが騒ぐと地震がおきる」という日本の言い伝えを参照しながら、過去の地震による日本の被害の歴史と、それでもなお備えが十分とはいえない現状、特にウォーターフロントに林立する高層ビルと柔らかい土壌の関係などの不安要素、…

教育の機会均等について、ほか。

7月4日号のLeadersです。先ずトップはモスクワ訪問が予定されているオバマ大統領と、それを迎えるロシアの間で交わされるであろう軍縮を巡る虚々実々のやりとりについて。ちょっと意外だったのは、公開初日にもかかわらず50件を越す読者コメントがあり、その…

高齢化社会

6月27日号、ちょっと戻って特集記事は人口高齢化についてです。世界の高齢化問題の、いわばトップを切っているのが日本ということになりますが、ちょっと興味を引いたのは中国の高齢化がすごいスピードで進展しているという報告でしょうか。一人っ子政策や平…

禁輸がもたらすもの

6月27日号のFinance and Economicsで、昨日からちょっと前へ戻るのですが、中国がボーキサイトやマンガン、コークスなどを輸出禁止にしたことについて、国内産業の保護を優先させるのは自由貿易の観点から問題だ、というような記事がありました。これらの鉱…