新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ロシアの憂鬱

ネットでは2月1日号が流れています。いよいよ開幕が間近に迫ったソチオリンピックになぞらえて、表紙はロシアのプーチン大統領がペアスケーティングをしている絵になっているのですが、大統領がかっこよくフィニッシュを決めている向こうで、ロシア人とおぼ…

今年も、Big Mac Index

1月25日号のFinance and economicsには、毎年恒例のBig Mac Index (各国で販売されているビッグマックの平均的な価格で通貨価値を評価する)が出ています。現在、アメリカでは平均で4ドル62セントするビッグマックですが、たとえばノルウェーは7ドル80セン…

意外な成長産業?

1月25日号のbusinessには、意外とも思えるタバコ産業の健闘ぶり(?)を示す記事が出ています。日本では喫煙人口も減り、先行きどうなるかという感じですが、途上国の人口増加に伴う市場拡大と、欧米先進国における電子タバコなどの技術革新があいまって、タ…

小野田寛郎氏、逝く

1月25日号をパラパラとめくっていると、昔メディアでよく見た白黒写真がありました。巻末のObituaryに、フィリピン・ルバング島で戦後も日本兵として「戦闘」を続け、1974年に帰国された小野田寛郎さんが亡くなったことについての記事が載ったためでした。 …

気候変動

1月18日号のFree Exchangeによると、温暖化が経済に与える影響は、災害や干ばつ、熱波などによる負の要素が大きいのだそうですが、読んでいて気になったのは、気候変動というと「だんだん変化する」というイメージが漠然と強いのに対して、実際は「いきなり…

そういうことなら

1月18日号のLeadersは、技術革新がもたらす雇用体系の変化(労働集約型の業務が機械化されるとともに、新しい機械やシステムの導入が新しい雇用を産み出す)についての論評がトップに来ていますが、二番目の記事は日本の集団的自衛権行使容認が安倍首相の靖…

トヨタの他は?

1月11日号のBusinessには、2013年の速報値に基づき世界10大自動車メーカーの動向をまとめた記事が載っています。 「一千万台クラブ」と言われるサイズの会社は、スバルとダイハツを加えて販売台数トップとなるトヨタ、それを僅差で追うGMそしてフォルクスワ…

選挙ボイコットブームに思う

1月11日号のBanyanは、アジア各国で続く選挙ボイコットを取り上げ、「若い民主主義」が陥りがちな政治的意思決定の罠、とでも言ったようなまとめ方をしています。でも、ずいぶんと長いこと似たような状況が続くバングラデシュと、それなりに成熟しているタイ…

起きるべきことが起きれば

1月11日号のUnited Statesは、新しく連邦準備制度理事会議長となったジャネット・イエレン女史が就任する段階のアメリカ経済について、基本的には楽観的観測につながるさまざまなデータを示しています。いわく、GDPが増えていること、いわく、増税と財政支出…

財政健全化と打ち出の小槌

ネットでは1月11日号が流れています。Leadersのトップは、OECD諸国に見る国有財産価値と民営化がもたらすさまざまな効用そしてリスクについての記事となっています。かつてレーガン・サッチャーの時代にはさまざまな国有財産・事業の民営化が行われ、日本で…

トーマス・ピケッティという名前に注目、かも。

1月4日号のFree Exchangeは、新進気鋭の経済学者、トーマス・ピケッティの新刊についての論評が出ています。昨年フランス語で出版された「21世紀の資本」は今年の3月に英語版が出版される運びだそうで、資本主義と分配の不平等という古くて新しいテーマにつ…

好調と言えども

1月4日号のUnited Statesは、失業保険給付に関する見直し議論が続くアメリカについて、景気回復の度合いに対してさほど改善されない失業率と、先行する欧州の後を追う失業者対策が財政的な問題で今一つ進まない現状について報告しています。その次の記事は貿…

欧州の怒れる中産階級

The Economist 2014年1月4日号、Leadersのトップは欧州で勃興する保守派勢力についての記事となっています。あたかもアメリカの茶会運動にたとえられるそれは、考え方や主張においてさまざまなバリエーションがあるようですが、いずれも怒れる中産階級の支持…