新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

アフガンの、この先は

6月25日号のBanyanは、アメリカ撤退後のアフガンについて、タリバンの復活とそれに伴って予想される混乱に関する記事となっています。カルザイ政権が自律的には国を治めえないであろうことは関係者にとっては自明の話らしく、アメリカが引き揚げた後のアフガ…

タイの行く末

6月25日号のAsiaですが、注目記事の一つはタイの総選挙を巡る情勢についてのリポートだと思います。 アビシット現政権も良くやっていると思うのですが、世論調査ではタクシン派を率いるインラック党首の人気が高いようで(彼女はタクシン元首相の妹)、再び…

大儀なこっちゃ

6月25日号のUnited Statesで興味を引いたのは、アメリカがその特徴と位置付けている二つの普遍的価値観(自由、そして法による正義)のうち、法律が国民にとってアクセスしやすいかという評価が実は意外と低かった、と言う記事です。評価を出したのは、World…

ユーロ、その行く末には

ネットでは6月25日号が流れています。特集は中国について、ですが、前半のBriefingではギリシャとユーロ危機の問題について、かなりの紙面を割いて解説しています。またアメリカ大統領選挙とそれに向けた動きに絡めて、米軍のアフガン撤退についても記事が載…

インシュリンが肥満を防ぐ?

6月18日号のScience and technologyで興味深かったのは、糖尿病に深いかかわりを持つインシュリンが、肥満防止に大きな働きをしているらしい、という研究結果に関する記事ですね。ちなみに私の体重は今朝わずかに86kgを切ったあたりで、BMI値25.93と、見事に…

財政再建の方向性?

9月18日号のEconomic focusには、今日世界の先進国にとって共通の課題とも言える国家財政の危機と財政再建について、20世紀の経験値を参照することでややもすると手詰まりになりがちな議論への刺激を試みたものとなっています。曰く、第二次大戦直後の10年間…

金の卵を産むガチョウ

6月18日号のBusinessには、ケイタイ6億台(!)の巨大市場、インドを巡るオペレータ間の激しい競争と、なかなか上手くゆかない行政の対応についての記事があります。曰く、貧民でも手の届くところまで価格が落ち込み、大手と言えども厳しい採算を強いられて…

Sonyだけじゃなく

6月18日号のInternationalには、「アノニマス(匿名)」という名前で知られるハッカー集団と、その被害を受けた企業や団体のリスト、そしてこの脅威にどう対応すべきなのかという趣旨の記事が出ています。ソニーが二度にわたって標的にされたことは日本でも…

哲学の支柱

6月18日号のBanyanは、孔子をはじめとする古代中国の思想をその哲学的支柱として、自らの立ち位置を説明しようとする中国政府の動きをしっかり皮肉る内容となっています。成り上がった者が、あとづけで哲学や歴史にその拠り所を求めるという行動は、第二次大…

五百十日

6月18日号のLexingtonは、来年11月に迫った(?)米大統領選挙と、共和党の候補者選びが始まって行く様子を伝えています。日本のメディアでも、ちょっと気取った記事を書くようなところはその様子を伝えたりもしているようですが、ピクニックやバーベキュー…

ヒール・アンド・トー

ネットでは6月18日号が流れています。Leadersの一本目は「ばんそうこうかメルトダウンか」というタイトルで、今現在の世界経済を斬る内容の記事になっています。日本を除くアジア諸国が経済過熱予防策を取りつつあることに比して、ギリシャ問題と、俗に言うP…

抗がん剤研究の最前線

6月11日号のScience and technologyには、抗がん剤研究に関する興味深い記事があります。分子生物学の考え方を取り入れることが難しかった時代の名残だと思うのですが、いまだに遺伝子適合性を勘案するよりも発症部位に基づいた研究がなされていること、また…

終わりか、または継続か

6月11日号の"The end of cheap goods"(Business and finance)は、中国製の廉価品がそろそろ限界にきつつあるという観測と併せて、中国の製造業では合理化への関心も高まっており、まだまだ競争力は尽きない、とする見方の両方を挙げて、大局的にはコスト競争…

外信報道に見るその質の違い

6月11日号のAmericasには、さきごろ行われた大統領選挙の決選投票で、ケイコ・フジモリ候補を僅差で破って当選したペルーのオジャンタ・ウマラ氏に関する論評が出ています。日本のメディアでもしばしば報道されたことから、ある程度の情報はこちらにも届いて…

リーダー不要論?

6月11日号、前半のBriefingは震災後の東北地方が見せた、言わば人間の尊厳そのもののような奮闘ぶりと、それに比べてあまりにもお粗末な日本の政治を並べ立てて、皮肉にも同じ国で同時に存在する二つの「危機」のありようについて淡々と述べています。危機に…

ひさしぶりに、また

ネットでは6月11日号が流れていますが、Leadersに一つ、そして最初のBriefingも日本についての記事です。震災後の政治混乱(Leaders)と対照的に復旧復興に向けた地道な努力(Briefing)が続けられていることの詳報なのですが、記事の中には当然のように大連…

AIDSの終焉?

6月4日号です。 今週はTechnology quarterlyが載っていて、自然エネルギーの話など、じっくり見たい特集です。Leadersのトップは、AIDSが克服できる流れになりつつあると言う話。罹患者の死亡率低減に加え、感染防止も薬で対応できるようになりつつあるとい…

ソニーの評価

5月28日号のBusinessには、ソニーを復活させたということで、ハワード・ストリンガー会長の経営手腕を評価する記事が載っています。読者コメントはややばらつきがあるものの、記事が示す経営指標はある程度評価に値するものと言えそうです。ニュースではハッ…