新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

そんなに悪いの?

1月26日号の巻頭記事に続くBriefingでは、「オズの魔法使い」のテーマソングを使った"Somewhere over the rainbow"というタイトルで世界経済の先行きについて分析しています。表面的な不安材料のあれこれはさておき、構造的には途上国における教育の成果によ…

宇宙へ行ける日

1月26日号ですが、Leadersは大荒れの市場について、取り付け騒ぎを起こした英・ノーザンロック銀行の政府資金による救済策について、民間航空会社による宇宙旅行について、タイの政局について、コソボ問題を巡るセルビアの状況について、となっています。Let…

そんなことに驚かれるなんて

1月19日号のBusinessとInternationalを読み進めていて、ああこれが日本と西欧との文化ギャップの最たるものの一つかもしれないなあと思い当たった記事があったので紹介します。そんなことに驚かれるなんて、と感じられる向きもあろうかと思うのですが、事ほ…

企業の社会的責任について

1月19日号の特集記事は、CSRすなわちCorporate social responsibility (CSR)に関するものです。「企業の社会的責任」と翻訳されていますが、元来The Economistはこの考え方、すなわち企業が本業以外のフィランソロピーや社会貢献を「求められる」ことに懐疑…

報道されないいくつかのエピソード

1月18日の日経夕刊13面に、米大統領選挙向けの民主党候補選びにおいて、ニューハンプシャー州予備選に先立ちヒラリー・クリントン候補が流した涙の力に関する報道がありました。それによると、女性からの「どうして前向きですてきでいられるか」との質問に対…

カネは天下のまわり物

1月19日号はLeadersで、世界の資金需要を引き受けるアラブとアジアのsovereign-wealth fundについて、パキスタンをはじめとする各途上国で存亡のせめぎあいが続く民主化の進展について、特集記事で取り上げられている企業の社会的責任について、宇宙の軍事利…

ビジネスの話、あれこれ

1月12日号のBusinessは、正月明けということもあってか、すでにどこかで耳にしたような話が多かったです。曰く、音楽配信ビジネスに押されてCDがどんどん売れなくなっている話(ロンドンのEMI社を見学に来た若者に販売中のCDを無料で持ち帰ってよいと…

イスラムへの理解と関心

1月15日号の地域記事をMiddle East and AfricaからEurope, Internationalまで通覧して目に止まったのはイスラムに関する考察のあれこれ、でした。アラブを覆う閉塞感について、近世の歴史に触れつつ欧州とオスマントルコの支配から独立する「アラブのルネッ…

どちらでも

1月12日号ですが、地域記事を読んでゆくとAsiaでは全世界で最も死刑の多い(と推測される)中国において、執行方法が後頭部をピストルで一発撃つという方法から注射による「より人道的な」方法に変更されつつある、と言う話、マーシャル諸島の政変によりアメ…

わからん、わからん

1月12日号の表紙、そしてLeadersのトップは、お約束の(?)米大統領選挙についてです。アイオワ、ニューハンプシャー両州の結果を踏まえ、民主党の候補選びが予断を許さない状況にあることを報じつつ、クリントン候補が民主党の地盤である社会的弱者に頼っ…

サラリーマン像の崩壊

週が変わりましたので、1月12日号に移りたいのですが、1月5日号のBriefingが日本のサラリーマン像が崩壊しつつある様子を詳報しているので、一寸触れたいと思います。すなわち、終身雇用、企業内教育、長時間労働などに裏打ちされ「強い日本」の象徴だったサ…

ドイツのユダヤ人

1月5日号のBriefingにドイツのユダヤ人社会に関する記事が載っていて、今週の特集記事である移民問題と併せて読むと、個人的に大変興味深い問題が浮かび上がったので一寸書いてみたいと思います。曰く、第二次大戦というよりナチによるホロコーストを経て、…

1968年の影

1月5日号を読み進めています。アメリカ大統領選挙についてLexingtonが伝えるところによると、ニューズウィーク誌などの記事により、1968年が現代アメリカ史にとってキーポイントになる年として注目されているのだとか。確かに出来事としてはキング牧師暗殺、…

イラクが上手く行ってるって?

1月5日号は薄手で、特集記事を入れてもいつもよりゆっくりと読める分だけ時間を掛けて読んでいます。Asiaでは北朝鮮の核施設無力化が年末の締め切りまで(ある意味いつものとおり)の約束が履行されなかったことに関する報告と、どうやったらかの国に締め切…

油がだぶらぁ

1月5日号のLeadersは政情不安の極みにもみえるブット元首相暗殺後のパキスタンについて、大統領選挙後の政治的混迷が続くケニアについて、いまや欧米先進各国共通の懸念材料となった感のある移民問題について、移民政策は必ずしも悪ならず、というThe Econom…

あけましておめでとうございます

長いLeaveの最中はあれこれと忙しく、12月22日号も消化不良で終わってしまいました。家に帰ってみるとうすっぺらい1月5日号が配達されていましたので、明日からはこれを読みながらまたブログを再開したいと思います。今年はできれば単純な記事の紹介だけでな…