新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ほころびの見え出す頃

3月28日号の前半のBriefingは、オバマ新政権に目立ち始めた数々の失敗についての分析です。日本のメディアは敢えて痛いところを突っついたりはしないようですが、そのあたりはさすがにThe Economistだけのことはあって、見逃すことなく疑義を呈してくれてい…

アメリカ人の内と外

3月28日号が配本されてきました。 とりあえず目次とLeadersだけ目を通して、あとウェブ版をちょっとチェックしました。トップはうつむくオバマ大統領の写真と「困難な道を知る」(Learning the hard way)というタイトルが物語るとおり、なかなか上手く動きだ…

ナノ、発売

3月28日号のウェブ版をざっと眺めてみたのですが、インドでついに2000ドルの車(タタ ナノ)が発売されたというニュースは目を引きました。昨年、地域住民の反対により西ベンガル州での生産をあきらめたタタ自動車ですが、その後グジャラート州で生産拠点を…

すでに大国である中国

3月21日号のLeadersですが、ここしばらくのThe Economistでも出色の記事があります。それはHow China sees the world (中国は世界をどのように見るか)と題された記事で、ここ最近の中国政府および首脳の立ち居振舞いから分析して、中国はすでに自国を大国と…

ベア・マーケット

3月14日号のButtonwoodsは、株価の落ち込みを表すベア・マーケットの必要性、もしくはそれを能動的かつ主体的な視点でとらえようとする投資家の考え方について、実に示唆的な分析をしてくれています。考えてみれば、上がるためには下がらなくてはいけないと…

交わる平行線

3月14日号です。Charlemagneが教えてくれるのは、EUとアメリカ(の各州・各地域)との農作業暦のずれや一致点など、全体的に「アメリカ野郎の尻拭いはご免」というオバマ大統領を勝たせた選挙戦からもう少し冷静に自らの投票行動を見られるようになってほ…

異なる二つ?

3月14日号のLexingtonです。アメリカ・オバマ大統領の政策を「ヨーロッパ型社会主義」と批判しているのは、ギングリッチ元下院議長など他ならぬ共和党右派の方々のようですが、The Economistの分析によると、その批判は当たっておらずむしろヨーロッパとアメ…

現実主義のわかりにくさ

3月14日号のLeadersには、見えてきたアメリカ・オバマ大統領の外交政策に関する論評がでています。ちょっと興味深い話。それによると、何よりも現実主義的な選択が重視されるだろうとのことですが、それはたとえばタリバンを支援したと思われるイランをアフ…

へえ、と思ったこと(車の売り方)

3月7日号のBusinessで一寸目に留まったのは、この不況の中でアメリカ市場で売上を伸ばしている韓国の現代自動車についての記事です。元来低価格帯に強い同社ですが、ニューモデルとして発表した高級車(競合他社のよりもだいぶ安い)が好調であることに加え…

怒りの矛先

まだ多分2月27日号だと思うのですが、Lexingtonが注目したのはオバマ政権の経済対策に対する共和党支持者の「怒り」についてです。ウィル・セルフという学者の説では「社会における感情の量は常に一定」なのだそうで、時代とともに対象が移り変わっても、社…

五里霧中とはこのことか

2月27日号のBusinessでは、世界同時不況の先行きが見えない中で、企業がどのようにして事業計画の信頼度を上げるか、また即時性をもって状況の変化を把握できるかという課題に取り組んでいる中で、情報ネットワーク大手のCiscoが経済変動を察知して数値化す…