新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

今こそ、今こそ。

ネットで流れている5月2日号を眺めています。早速Leadersですが、ギリシャの経済危機に端を発するユーロ圏の経済政策不和とそれによる混乱について、印刷媒体や音楽CDがかつての市場を失う中、しぶとくも生き残ってきた「ずぼらなメディア」テレビについて、…

電気自動車のいろいろ

4月27日号のScience and technologyに、車輪に駆動力を持たせる「ハブ・モーター」の話が出ていました。ポルシェの電気自動車、なんていうとなんだかとっても先進的な香りがしますが、実際には100年ほど前に創業者であるファーディナンド・ポルシェ氏が研究…

まだまだ、かもしれない中国

4月27日号のAsiaには中国に関するもう一つの興味深い記事が載っています。ことの起こりは4月15日付けの人民日報に載ったという温家宝首相自筆のエッセイで、胡耀邦総書記と一緒に国内を旅した若い日の思い出を記したものだということなのですが、胡総書記の…

知られざる中国の歴史的役割

4月24日号のAsiaには、中国(当時は中華民国)が第一次大戦で連合国側に立って果たしたとされるヨーロッパでの人的貢献に対する記念行事がベルギーのイプレスという町で開かれるという話が出ています。14万人もの労働者を動員した中国に対する貢献の見返りは…

厳しさ、あるいはまた繁栄

4月24日号がネットで流れています。Leadersは、アイスランドの噴火について、世界経済の好転について、ゴールドマン・サックスの訴追について、IMFによる金融機関課税の提案について、イギリス総選挙の行方について、キプロスの新大統領について、という内容…

時間差と、温度差と。

4月17日号のSchumpeterは、特集記事で書ききれなかった話なのか、元世銀・民間銀行で、現在は新広告市場への投資を管理する仕事をしているオランダ人のエピソードについて。かつて途上国、あるいは第三世界と呼ばれた国々への扱いに疑問を持った彼は、ついに…

新興国のイノベーションとは

4月17日号の特集記事を通読しました。結局のところ、新興国にとってのイノベーションを語る上でThe Economistが唱えたのが、シャンプーの小分け販売に代表される「つつましいイノベーション」であるとか、顧客に製品を使ってもらい、その使い勝手を観察・分…

新興国でイノベーションは起きるのか

4月17日号の特集記事です。Leadersで注目度が高かった新興国とイノベーションの関係を深堀しているのですが、前半を眺めただけですがかなり興味深い議論がなされているように思います。曰く、経済規模と成長率の両面で新興国がすでに大きな存在になっている…

イノベーションの行き着くところ

出張から戻って、ブログ再開です。 4月17日号のLeaders、トップはアジアの新興国とイノベーション、そして先進国との関係についてということで、今週号のSpecial reportの前振り記事になっています。インドで発売された超廉価カー「ナノ」を例に取り上げ、中…

はじめての

4月10日号のBriefingは、近々総選挙で南北の分離が実現すると予想されているスーダンについて。2005年に調印された停戦規定にある選挙が予定通り行われれば、今でも南と北で異なる政府が存在している状況が追認され、晴れて平和裏に別の国になることが見込ま…

当たり前のことを、当たり前に

Web版では4月10日号が流れています。早速Leadersですが、今週は近づく英国総選挙の影響もあってか、それ以外はやや平板な記事が目立ちます。言ってみれば当たり前シリーズです。まずは英国総選挙について。野党保守党の優位が伝えられる中、第三局としての自…

奇々怪々

4月3日号のFinance and economicsには日本郵政を巡る改革の頓挫と、官営化とすら揶揄される一連の揺り戻しについての記事があります。基本的には事実関係の描写の域を出ないのですが、読者コメントで面白かったのが、「外国の借金をファイナンスするわけでな…

リバランス、というコトバ

4月3日号のアメリカ経済の復活に関する特集記事を通読しています。 最後は政府の関与と全体の総まとめなのですが、借金と消費から貯蓄と生産へと経済の梶を切りなおす中で、大きな問題になるのが政府の役割、すなわち産業政策の立案と実施による生産セクター…

エネルギー価格と労働力

4月3日号の特集記事ですが、アメリカ国内のエネルギー価格について。原油はさておき、岩に閉じ込められた天然ガス(シェールガス)が採掘できるようになり、天然ガスの供給量は劇的に増え、価格は下がったのだそうです。加えて再生可能エネルギーに関する技…

貯めて、輸出する。

4月3日号の特集記事を少しずつ読み進めています。アメリカの経済構造がどれほど変化しだしているのかについて。一つの記事は、可処分所得に占める貯蓄の割合が、最悪の2007年は2%だったものが、昨年は4%にまで増加していることについて、倹約を旨とするア…

アメリカの変質

4月3日号の特集記事は、「借金と消費から貯蓄と生産へ」という経済構造の一大転換を志向しだしたと伝えられるアメリカの現状、そして将来についての詳報が出ています。まだ日本のメディアでアメリカがこのような方向を向きだしたとの報道は稀ではないかと思…

新スター誕生

4月3日号のLexingtonです。中間選挙の年でもあり、アメリカでは政治がらみの話がよく取り上げられますが、オバマ大統領から遅れること2年、ついに共和党でも貧しい移民の子だった人物が台風の目としてマークされつつあるようです。マルコ・ルビオ氏という、…

バウンス・バック

4月3日号のUnited Statesには、Hitting the reset buttonと題して、健康保険法案を通過させた後、世論調査で軒並み支持率を上げているオバマ政権の「勢い」についての記事があります。どの調査を見ても政権の支持率が高まり、勢いが出たと言う数字が明らかと…

どうにか、こうにか

4月3日号がWebで流れています。 まずはLeadersから。ついに、というか世界経済危機から1年半、ようやくアメリカ経済に復調の兆し、と言う記事が(おそらくは期待感も込めて)トップです。オバマ大統領も、健康保険問題が片付いた勢いというわけではないでし…