新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

つながる世の中とは

4月28日号は表紙とLeadersのトップおよび特集記事で、ワイヤレス通信によって様変わりするであろう世の中の今と将来について詳しく伝えています。確かにワイヤレスのおかげで、出張中もインターネットが格段に使いやすくなりました。数年前、ローミングを申…

おカネに関するあれこれ

4月21日号はFinance and economicsのページで、日本ではなかなかお目にかかれない類の記事をいろいろと載せています。商品先物等を織り込んだETFというファンドがアメリカ投資信託市場の3割以上を占めるようになってきていること。そのリスクの大きさは予…

ブルータス、お前もか

4月21日号は、internationalのページで世銀総裁の汚職疑惑に続き、OECDのアンヘル・グリア事務総長を巡る疑惑についても詳報しています。先代事務総長が行った内定人事を取り消すなど選考基準の見えない不透明人事と、サッカー観戦をオファーした民間企…

なんか違うよ

4月21日号はInternationalのページで、Leadersでも取り上げた世銀のポール・ウォルフォビッツ総裁の醜聞について詳報するとともに、途上国、なかんずく最貧国にとっての世銀とその役割について述べています。ウォルフォビッツ総裁自身が導入を積極的に進めた…

雑駁な、この世の中

4月21日号はLexingtonで弱体化するアメリカのネオコン、Americasではエクアドルの大統領にポピュリストのレッテルが貼られ、カナダでは英語を話さない自由党党首が野党の保守党党首に人気で負けつつあること、地球温暖化の進行によるデング熱流行地域の拡散…

上司に恵まれなかったら。。。

4月21日号のLeadersを読んでいて、一番「問題だ」と思うのは世銀のポール・ウォルフォビッツ総裁が世銀職員である恋人を必要以上に厚遇した、というスキャンダルおよびそれが引き起こした波紋についての記事です。同じ問題は、4月14日号(United Statesのペ…

銃社会の絶望

4月21日号は、当然のように表紙とLeadersのトップでバージニア工科大学事件につながったアメリカ銃社会の全容について伝えています。面白いところは、つまるところそれが自由貿易の振興とほぼ全く関係がないためなのか、結論につながる政策的判断については…

…で、核心は何かというと

4月14日号はLexingtonで米大統領選に臨む民主党のクリントン・オバマ両候補の現状を伝えています。クリントン候補が先行すると見られていた選挙資金集めで善戦したオバマ候補ですが、ここへ来て支持率でクリントン候補に水を開けられている、とのこと。いっ…

ガスに気をつけろ

4月14日号はBriefingで、天然ガス供給を巡るロシア対EUという構図を描きながら、ロシアに対する警戒感をこめた論評を載せています。そもそも、パイプラインによる天然ガス供給というビジネスモデルは需要家と供給者の間に長期的な信頼関係がなければ成り立…

教条的なまでの自由貿易信奉

編集長が代わってしばらくたつThe Economistですが、「自由貿易の信奉者」というこれまでの編集方針がさらに色濃く記事を飾るようになってきたような気がします。4月14日号のLeadersですが、フランス大統領選挙におけるサルコジ候補への支持(自由貿易推進に…

ひらめきはハンバーガーの味とともに

4月7日号のObituaryはMRIの発明者でノーベル医学賞を受賞したポール・ローテルバー氏の逝去を伝えています。彼のジョークによると、「近代科学史は論文採用の歴史」だそうで、事実MRIの原理を示した論文が権威ある科学雑誌に黙殺されたことで、彼の考えが世…

IBMの本質的変質

4月7日号はFace Valueのページでジョン・ディアトラクターを作っているディア社のトップ、ボブ・レーン氏を紹介しています。銀行家から経営者に転じ、コストダウンを中心とした体質強化策により同社の収益体質を改善した、という正攻法の成功譚です。こうい…

援助の実態

4月7日号のInternarionalのページは援助協調を巡る国際社会の混迷を論評する記事で始まっています。開発援助の仕事に従事する人間としては援助機関相互の調整不足など「そうだ、そうだよなあ」と同感できる部分、条件が整わないため出るはずの資金が出なくな…

ミスター・ライトを探して

4月7日号はLexingtonのページで、米共和党にひしめく大統領候補の資質について帯に短し襷に長し、といわんばかりの論評を載せています。保守派のメガネに適う右派の大物がいないことを、ミスター・グッドバーを探して、に引っ掛けたタイトルです(それはそう…

守勢のブッシュ経済政策

4月7日号のUnited Statesのページには、混乱しているように見える米貿易通商政策に関する論評や、地球温暖化への対応を促した米最高裁の決定、2008年大統領選を巡る各候補間の資金獲得競争、元共和党上院院内総務トム・ディレー氏の不人気、地盤のケンタッキ…

イースター休み?

4月7日号は、特集記事もなく、いつもに比べて一寸薄めです。その分じっくり読めるから良いという点もあります。Leadersは、新興勢力の活躍が目立つ多国籍企業の変質について(古い企業は新しい企業のやり方に負けるわけには行かないので、自然と淘汰や革新が…

南極の氷が語るもの

3月31日号のFinance and economicsでは、世界的好景気を反映してか、借りられる金は借りたもの勝ち、というような話や人手不足の解決策として年金受給者の再雇用(年金と給与の二重払い、で人を確保)、なんて言う話が踊っています。Economic focusは大手レ…

子供番組のビジネスチャンス

3月31日号のFace valueは世界を席巻する子供番組「レイジータウン」のプロデューサーであり主演男優であるマグナス・シェビング氏についての記事です。「レイジータウン」は、その名の通り怠け者の町にやってきたヒーローが、子供たちに健康の大切さを教え、…

通信の価値

3月31日号はInternationalのページで新たな軋轢を生むNATOの戦略ミサイル防衛システムについて、謎を呼ぶパキスタンのクリケットチーム監督殺人事件についてそれぞれ詳報しています。囲み記事ですが、フランスのNGO、テレコム・サン・フロンテール(国境なき…

大きくなった中国

3月31日号は特集記事で政治・経済その他あらゆる面でプレゼンスの強まる中国を取り上げています。執筆者は東京駐在特派員のドミニク・ジーグラー氏です。読んでいて目を引いたのは、経済力の高まり(購買力補正で日本を大きく凌駕するGDP。すでに世界は欧…

最近のアメリカ移民事情

3月31日号はAmericaのページでアメリカへ移住する人たちがロサンゼルスに来なくなった、という統計を上げて背景を分析しています。しかもその傾向は、シカゴやニューヨークといったお決まりの移住先についても同様だそうで、では彼らがどこへ行くかというと…

経済自由化の進むベトナム

3月31日号はアジアのトップ記事で経済改革と自由化が進むベトナムについて紹介しています。しかしながら共産党政権はそのパワーを手放すことはないだろう、従って一時期のシンガポールや台湾のように、専制的な政治体制を保ったまま経済発展へと向かうのでは…

大国としての中国

まだ時差ボケが厳しいんですが、とりあえず日本に帰ってきたのでブログ再開です。さて。3月31日号は表紙に卓球をするドラゴンと大衆の絵が示すとおり、中国特集が組まれています。まずはLeadersの冒頭に「アジアに於ける中国の偉大なゲーム」という題で、ア…