新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

アジア的宗教対立の構図

7月27日号のAsiaには、ミャンマーの少数民族問題、そしてタイ南部にも見られるイスラム教徒対仏教徒の対立についての分析記事が出ています。イスラム系先住民と言われるミャンマーのロヒンギャ族と地元民(アラカン族、そしてビルマ族)の対立を、イスラム教…

巨人の減速

7月27日号のBriefingには、ここしばらく世界経済のけん引役となってきたBRICs諸国の経済が早晩停滞期に入るであろうとの予測に基づいた将来見通しについて、興味深い分析をしてくれています。 ネクスト11と言われたその他の新興国を見てみると、中国やイン…

誰もコメントをしないのは

ネットでは7月27日号が流れています。 Leadersは、BRICSの不調、アメリカの財政、ジンバブエの選挙、日本の参院選、英国のロイヤルベビーと人口論、と言うような内容になっていますが、7月26日日本時間午後3時現在で、日本の参院選に関する記事にだけ…

そこまでしないと

7月13日号のBusinessには、バングラデシュの繊維工業が従業員の安全を守るように、客先となる米欧諸国がそれぞれ定めた基準に微妙な違いがあることが、抜け道を用意することになるのでは?というご丁寧な心配ごとについて書かれた記事があります。 いわく、…

待ってましたBig Mac Index

7月13日号のFinance and economicsには、The Economistの名物記事であるBig Mac Indexの最新版が出ています。日本のメディアでも良く取り上げられるのでご存知の方も多いと思いますが、これは世界の国々で売られているビッグマックの価格をアメリカのそれと…

台湾と世界の新しい関係

7月13日号のAsiaには、このほど台湾とニュージーランドの間で結ばれた自由貿易協定に関する興味深い記事が出ています。これまで台湾を巡る国際通商条約、特に自由貿易協定はほとんどの場合中国の反対にあって実現できなかったのに、ニュージーランドはと言え…

健全と言えば、まあどうにか。

ネットでは7月13日号が流れています。Asiaのトップは、今月28日に行われるカンボジアの総選挙について、の話題で、日本の参議院議員選挙は(当たり前かもしれませんが)に盤目の扱いです。 基本的には長期政権を敷くフン・セン首相率いる与党が勝つだろう、…

宗教的に虐げられるということ

7月6日号のAsiaには、新疆ウィグル自治区におけるイスラム系住民と地元政府との緊張に関する記事が載っています。すでに数十人を超す死者が出ており、政府は一層の規制強化を進めるのだとか。 政府側からすれば、テロ対策なわけですが、強化策にはそれまで…

政治にイノベーションは期待できるのか

7月6日号のAsiaに載っている日本の記事はと言うと、さきごろようやく日の目を見た選挙制度改革法、いわゆる「5増5減」についての、読んでいて書き手のため息が聞こえてきそうな話だけ、でした。ま、このほかに重要法案がたくさんあるとか(電気事業法改正…

手続きではなくて

ネットで流れている7月6日号のトップはエジプトのクーデターに関する寛容な記事です。民主主義の手続きを経て就任した大統領をクーデターで追い出したというのに、どうして? 基本的にThe Economistは民主主義を不寛容なまでに是とする主張が多く、今回の記…