新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

大企業が直面する資本主義の制度疲労

10月24日号のThe Economist誌がLeadersのトップ記事に取り上げたのが、インターネットを基盤にする新興企業と既存大企業の比較記事です。同誌が言いたいのは、新興企業がどれほどネットの利便性を活用して高収益のビジネスモデルを築き、さらには株式市場に…

変わり身の早さと言えばそれは

しばらく出張でご無沙汰しておりました。 早速、10月24日号のLeadersとBritainには、さきごろ中国の習近平主席を迎えた英国の歓迎ぶりと、その際の対応に関するイギリスの自問自答に例えた若干の批判が載っています。曰く、経済を優先する歓迎ぶりは、西側自…

変質するアジアの経済構造

10月3日号のAsiaは、鈍化する域内の経済成長について参考になる洞察を示しています(Running out of puff:息切れする走り)。それによると、ここ数年いずれも輸出主導で好調な経済成長ぶりを見せていた韓国を含む東南アジア新興国の成長ぶりに陰りが見え、主…

マイノリティの憂鬱

The Economist10月3日号前半のBriefingには、アジア系アメリカ人が直面する教育・ビジネスそして社会面でのハンディキャップについて、かなり詳しい数字とともに紹介されています。曰く、白人よりも高い点数を取ってもトップの大学に入れてもらえない(黒人…

ノーベル賞、他の二人が何をやったのかと言うと

今年10月5日の夜、メディアが一斉に報じたのは2015年のノーベル医学・生理学賞に日本の大村智さんが選ばれた、というニュースでした。駅では号外が配られ、同じタイミングで長年の交渉を経て大筋合意にこぎつけたTPPに関するニュースを二番目に追いやるほど…

続く消費と続かない波及効果

9月26日号のFinance and economicsには、国慶節を迎えて消費ブームに沸く中国経済が世界経済にもたらす効果に関する予測記事が出ています。日本のメディアも、国慶節の連休で中国人観光客(というか、買い物客ですが)の、いわゆる「爆買い」が続くのかとい…