新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

違っている、ということについて

4月26日号を読み進めています。まずはBriefingですが、オイルマネーによる好況に沸く中東沿岸諸国について。はっきり言ってバブルではないかとすら思われるインフラ投資が続いているのですが、それが安定的な成長とキャッシュフローを呼ぶものであれば、まあ…

柔軟な、本業回帰

4月26日号です。まずLeadersですが、次なるアジアの奇跡といわれるベトナムとその経済発展について。これについてはつい先日、偶然にも進出を検討している大手メーカーの責任者に直接話を聞く機会があり、確かに伸びているがそれは中国というお手本を近くに…

金鉱脈を探り当てるには

4月19日号BusinessのFace valueには世界最大の金鉱山採掘会社であるバリックゴールド社の会長であるピーター・ムンク氏(臨時にCEO兼務となったようですが)が登場しています。元来石油・ガスビジネスを小規模に手掛けていた同社を金の採掘事業で巨大な会…

食糧危機:中国では

4月19日号の地域記事ですが、Leadersとの関係で特に目を引いたのはやはり中国の食糧危機に関する記事です。なんでも、開発の続く中国では耕作可能な土地が年々減少し、食糧安保のための限界線である120百万ヘクタールにかぎりなく近づいている、さらに統計上…

未曾有の食糧危機

4月19日号のBriefingですが、世界が迎えつつある未曾有の食糧危機についてでした。それによるとこれまでの食糧危機は戦乱や異常気象など原因が特定できて、しかも被害地域が限定されていたのに比べ、新たな食糧危機は原因が複合的で(中印の需要増大、バイオ…

静かなる津波

4月19日号の表紙と、Leadersのトップは"The silent tsunami"というタイトルで、世界中を襲う食糧の高騰についての記事が載っています。具体的にはBriefingや、バングラデシュや中国についての地域記事で詳報されているようなので、分析はそちらを踏まえて、…

消費者目線

4月12日号後半です。 Charlemagneは一時期の強さにかげりが見えるユーロの先行きについて、Britainでも景気の先行きに関する不透明感は増している(住宅市場を襲うバブルの終焉)とのことなので、ヨーロッパはちょっと悲観的。それにくらべてInternationalで…

ワイヤレス社会がもたらすもの

4月12日号の特集記事は、いまや町のあちこちで見かけるようになったワイヤレスインターネット接続が社会を変える、という内容です。いわゆるブロードバンド接続や無線LAN環境の普及は、「どこでもオフィス」と言えるような就労環境を作り出しており、何も通…

そっちに振りますか

4月12日号の続きです。Lettersに続くBriefingでは、サフラン革命とよばれた民主化運動が沈静化されてしまったミャンマーの近況が詳報されています。チベット問題に深入りせず、あえてそっちに振ったという感もなきにしもあらず、ですが。Asiaでは北京オリン…

矛盾してない?

4月12日号です。 まずはLeadersですが、アメリカ経済の急激な減速と、これは1990年、2001年に見られた景気後退より深刻なものになるのではないかとの予測について書かれています。次にヨーロッパとロシアの関係で、主にロシアの内政と絡めて、ミサイルよりも…

遺伝子は人間の優劣を決めるのか

4月5日号の後半です。Internationalでは揺れ動きながらも選挙結果を受け入れようとするパキスタン、アフガニスタン問題をめぐりゆれるNATO、Businessでは長らく日本の独壇場だった太陽電池による再生可能エネルギー分野でトップシェアを奪ったドイツのQ-cell…

内憂外患の60年

4月5日号の特集記事は建国60年を迎えるイスラエルについてです。いわゆる国際社会で出会うイスラエル人は、黒い帽子にもみ上げを伸ばした保守的なユダヤ人であることは多くなく、ごく普通の人であるケースが多いです。それら「普通の人」が多数派なら、国家…

イスラエル建国60周年、またはぶれない軸について

4月5日号です。Leadersはアメリカを襲う財政危機(表紙は壊れた貯金箱)、ジンバブエ大統領選、イタリア総選挙、世俗主義とイスラム系与党の緊張が高まるトルコ、六カ国協議の停滞と北朝鮮への名指しの非難、建国60周年のイスラエルなど。最初のBriefingはド…

夢は見果てず

3月29日号のEconomic Focusでは、プラザ合意以降の為替協調介入について歴史の概略を振り返るとともに、現在の為替市場に対する日米欧の取り組みについて述べています。The Economistは介入による為替操作については元来、やや原理主義的ではないかと思われ…

森林保護と、野球

3月29日号のInternationalからBusinessあたりです。まず地球温暖化対策問題で、いわゆる「ポスト京都議定書」議論が活発化している話。来週国連が関連した会議を開くようですが、特に森林資源の保護について関心が高まっているようです。国連とは別の動きで…

アメリカは変わるのか?

3月29日号、特集記事は「ブッシュ後」のアメリカについてです。ある意味で現実的というか、ブッシュの後は誰が大統領候補になろうとも、アメリカが現在直面しているさまざまな外交課題、すなわちテロとの戦い、イラク、アフガン、自由貿易、中国、対欧州、そ…

教科書問題にしひがし

3月29日号です。 Middile East and Africaですが、ボツワナの大統領交代と経済安定に関する記事が目を引きました。ダイヤモンドのモノカルチャーですが、益金が金持ちに掠め取られることなく、国富として国家の安定に寄与しているとの評価は、サブサハラの国…

どうなるものやら

3月29日号のUnited Statesは、接戦が続く民主党大統領候補選挙の情報が面白かったです。先週伝えられたオバマ氏の教会指導者との関係をめぐるスキャンダルは、一時彼の支持率低下を呼んだものの、そう大きなダメージもなく盛り返したことに対して、ヒラリー…