新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

出口が見えません

3月27日号、Economic focusはかつてニクソン大統領がドルと金の交換を突然停止した、いわゆるニクソンショックとそれに続く世界通貨の変動相場制移行、および輸入品への一律10%関税を持ち出して、オバマ政権が中国・人民元と中国からの輸入に対して行うべき…

羹に懲りて?

3月27日号のFinance and economicsは、2008年のリーマンショック以降、民間信用の「証券化」が大きく後退し、依然として市場が縮小したままであることについての論評を載せています。それまでさまざまな局面で使われ、信用創造に寄与してきた「証券化」の手…

どこかで聞いたような話

3月27日号のSchumpeterは、アメリカで実現することになったオバマケアこと国民健康保険制度についての論評です。既存の保険制度の名前が違うとか、人口増加率の数字が正しくないとかいう細かい指摘は別として、原則企業が支払い手続をして国が部分的に補填す…

言ってみればそもそも論

3月27日号のBusinessは、国際光ケーブルの敷設が完了したケニアについて、コールセンターなど所謂BPO(Business Process Outsourcing)のビジネスチャンスが訪れる可能性を論じています。問題は政府の体制が整っていないこと、道路などインフラの貧弱さ、そし…

終わりの日、近し?

3月27日号のAsiaですが、やはり目を引くのは生方副幹事長の解任騒ぎを巡る民主党の現状に関する記事で「生方氏を留任させる過程において小沢氏が見せた稀に見られる脆弱性の気配は、終わりが近づきつつあることの印かもしれない」という結論部分ですかね。自…

601日目のThe Economistは

Webでは3月27日号が流れています。早速Leadersから。まずは健康保険法案を成立させたオバマ政権の今後について、特に外交面で失点が続いており、待ったなしの対応に迫られていること。健康保険は確かに得点だったように思えるのですが、読者コメントは相変わ…

なぜ日本でプライベートエクイティが流行らないかというと

3月20日号のFinance and economicsには、日本では2007年をピークとして今やほとんどその姿を見かけなくなるまで減少した企業向け民間投資、プライベートエクイティについての話が出ています。曰く、「技術があって、事業承継に困る優秀なオーナー企業にとっ…

オバマケアの成立までには

3月20日号のLexingtonを眺めています。というのも、つい今日のことですが(アメリカ時間では21日になるのかな)、米下院で懸案の健康保険法案が可決・成立したからでして、上院を通過してから今日までの間、何度も廃案がささやかれ、世論調査のたびに大統領…

ツナ禁輸の回避について

Web版3月17日付の記事ですが、CITESの会議においてクロマグロの禁輸が20対68、棄権30国で否決されたという情報が出ています。前夜日本大使館で行われた大規模なレセプションで出されたマグロの寿司についての記述もさることながら、ヨーロッパとFAOの禁輸に…

ロシアと技術革新と民主主義

3月12日号のBriefingですが、最近ロシアが政府の肝いりで始めた「ロシア版シリコンバレー」の帰趨について。主要国の中でも技術革新の提案が目に見えて少ないロシアは、大幅な人口減少に悩む中、かつてソ連が原爆を開発したときの知見を想起させるロシア版シ…

落ち着きたい

3月12日号です。Leadesrsの中に、中国人民元と米ドルの為替レートについての記事があり、世界経済危機の前には切り上げ圧力が強かった元も、危機対策で一時圧力がやや弱まったもののここへきて貿易不均衡の拡大に端を発した切り上げ圧力が以前にも増して強ま…

民主党、いずこもまた。

3月6日号のUnited Statesをざっと眺めてみました。 ニューヨーク州の民主党議員について、DVやセックスがらみのスキャンダルによる失脚の話、オバマ大統領の健康保険法案の長くて難しい今後、Lexingtonは白人の成人男性から特に支持率が下がり続けているオ…

もしかすると上手く行きそうもない仕上げについて

3月6日号の最初のBriefingは、まさに今日実施されているイラクの総選挙について。サダム・フセイン以降の選挙としては二回目ですが、依然として中央政府部内で続く各勢力間の争いが選挙全体、そしてそれ以降の国政には大きな影を落としています。ポイントは…

あまり知られていない深刻な話の数々

3月6日号がネットで流れています。 Leadersは、男尊社会の国々における新生児女子への堕胎や間引きについて、英保守党の要職にあるアシュクロフト氏と出身国であるベリーズとの関係について(ベリーズってどこだ?と思った人は多いと思います。世界第二のサ…

ボタンの掛け違い

2月27日号のAsiaでもう一つ気になった記事がアフガニスタンの現状についてのレポートです。いわく、カルザイ大統領の目に余る専横とオランダを中心とするNATO軍諸国に広がる厭戦の気配は相当深刻だということなのですが、堂々と監視団に逆らい、堂々と汚職を…

無関心?てか。

2月27日号のAsiaには、官僚制と対峙する民主党政権の前線部隊についての様子を伝える記事があります。いわく対立的な関係では立ち行かず、ほとんどが協力関係を模索しつつあること、掛け声倒れで現在中央政府に入っている民主党議員は63名ほどしかおらず、結…