新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

一旦お休みです

3月10日号のObituaryはアーサー・シュレジンジャー氏の追悼記事です。 歴史家であり、真の意味のリベラリスト(今はめっきり少なくなった)として、The Economistは賛辞を惜しまないようです。確かに、保守派全盛の今日、ブッシュ大統領と「静かに話せる」リ…

科学は難しくない

3月10日号のTechnology quarterlyですが、後半には進化する太陽電池、タッチスクリーン、コンピュータを悩ませてきた「名前の一致」を解決する技術について、というような記事が載っています。感心するのは、たとえば太陽電池がなぜ動くのか、というような図…

地球を冷やすには

3月10日号のTechnology quarterlyは読んでてわくわくします。科学技術のさまざまな発想に想像力を掻き立てられるからです。地球を冷やしてしまえ、ということでGeo-engineeringという地球規模の(どうかすると宇宙規模の)技術的対策が検討されている(大半…

中国の迷走、ほか

3月10日号は、LeadersのトップとBriefingで全人代を迎えた中国の政情について特集しています。軍を基盤とした歴代共産党政権の交代劇を通じてどのように胡錦涛主席へ権力が引き継がれていったか、そのプロセスを通じて現出された左右の緊張関係が、都市部と…

問題です。

3月10日号はLeadersおよびThe world this weekの短信と地域情報のページの3箇所に渡って安倍総理の「従軍慰安婦の強制連行に軍の関与があったかどうか疑問」という、いわゆる河野談話の見直し発言について誤報とも言える記事を載せています。短信をベタ訳で…

流転する常識について

3月3日号はBriefingのページで基礎研究から応用的開発へと軸足を移す企業のR&Dについて、またFinance and Economicsのページでかつてはその身を潜めるようにしていたプライベート・エクイティ等のマネージャーが、社会的貢献など非財務的なリターンを求め…

エンピツの話?

3月3日号のFace valueは、ドイツを代表する鉛筆メーカー、ファーバー・カステル社の社長、アントン・ウォルフガング・フォン・ファーバー・カステル伯爵(ドイツに爵位なんか、あったんでしたっけ?)について、です。この伯爵ですが、2005年に一度、144本(…

フィランソロピーの目指すところ

3月3日号は特集記事でアメリカ南部諸州の発展と今後の課題について詳報しています。ある意味あまり驚きのない正攻法の分析ですが、教育分野における課題、というのは何も南部諸州に限ったことではなく、発展の有無に関わらず人類全体の課題であると言う捉え…

あいも変わらず

3月3日号はUnitede Statesのページでアメリカの政治に加えて市街地無線LANの普及の話、伝統的市街地活性化の話、Lexingtonでは宗教的右派と目されるジェームズ・ドブソン共和党下院議員の影響力の話、The Americasではブッシュ大統領の歴訪、バイオエタノ…

敗色濃厚?

3月3日号のUnited Statesのページはアメリカ大統領選挙の民主党候補選びに関する論評がトップに来ています。象徴的な出来事として、アラバマ州のセルマという町で公民権活動記念行事にあわせ、民主党の大物が現地入りすることと同時にオバマ候補の立会演説会…

何が危ないかと言うと

3月3日号のLeadersは、2月27日に起こった上海株式市場の暴落に端を発する世界同時株安とその直後の市場の動きについて、プライベート・エクイティを運用する会社への政治的意図に基づく(とThe Economistは言う)攻撃について、中東和平を巡るアメリカとシリ…

広がる投資対象

2月24日号はFinance and economicsのページで長期的戦略に立って経済運営を考える日銀・福井総裁の手腕に好意的な記事を書いています。裏返すと短期的なマーケット対応に振り回される(どことは言いませんが)中央銀行では心もとない、ということを言いたか…

おそるべし中国自動車メーカー(?)

2月24日号のBusinessのページを読んでいて目が留まったのは第三世代携帯電話から第四世代携帯電話に移行する段階で注目される技術としてWi-Maxが触れられていたこと、と中国国営自動車会社のSAICがハイエンドな乗用車市場に遅攻ともいえる戦略でじっくり…

オフショア金融・その光と影

2月24日号は特集記事でオフショア金融について取り上げています。なかなか読み応えのある記事ですが、今日はその一部について、かいつまんで。さてこの記事で取り上げられているOFC、すなわちオフショア金融センターと言われる小国、または『英国の』海外領…

アジアの混乱

2月24日号は膠着するアフガニスタン情勢、テロに悩まされるインド・パキスタン関係、大統領選挙を巡るバングラデシュ情勢、返り咲きを狙う既存政治家とムシャラフ軍事政権との綱引きが続くパキスタン、ポル・ポト時代の記憶を観光資源として使い出したカンボ…