新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

少しづつ

3月29日号です。 まずはLeadersですが、アメリカ大統領選挙の帰趨に関わらず、アメリカの外交方針は変化しても、アメリカ国民の期待はさほど変化しない、という論評に始まり、ロンドン・ヒースロー空港の拡張問題(The Economistは否定的)、北京オリンピッ…

科学の見た宗教

3月22日号です。経済記事の最後にどーんと「何が悪かったのか」と言うタイトルで、サブプライムローン問題に端を発する米経済の落ち込みについて多極的・多面的な報告が載っています。事実関係はおおよそ日本で報じられている内容と大差ないように思えるので…

ヨーロッパ、揺れてます。

3月22日号ですが、景気減速の影響はヨーロッパでも顕著なようで、地球温暖化対策の遅れ(Charlemagne)や航空会社の買収(Business)などにその匂いが漂っています。エールフランス−KLM連合がアリタリア航空を買収する話については、欧州統合の加速とも読み…

突然のブーム

3月22日号です。Lexingtonでは、突如ブームになったアメリカ第二代大統領アダムスに関するお話。なぜ今アダムスなのか?アメリカ建国の時代、政治家は閨閥が当たり前だった頃、それでも息子を大統領にしたのは〜建国期の大統領が息子に恵まれなかったと言う…

強いて言えば

引き続き3月22日号です。 United Statesのページでは、まず民主党大統領候補選びについて。オバマ氏がじわじわとリードを広げる中、彼がスキャンダルによる影響を受ける事に関する懸念が報じられていますが、かつて通っていた教会の指導者、ジェレミー・ライ…

カミカゼ政治

3月22日号、地域記事の前のBriefingはチベット現地からのレポートが4ページほど。暴動の現場からの報告や直接の原因に関するさまざまな情報、そして今後についての予測等は日本のメディアがカバーしたことと大差ありません、残念ながら。その代わり、さすがT…

チベットで起きたこと

3月22日号です。表紙は既定だったのでしょうが、ウォールストリートにひびが入ったという絵柄です。でも右上の記事リストのところにあるチベット報告が黄色で目立つように書いてあります。http://www.economist.com/さて、今週のLeadersですが、そのウォール…

セカンドライフの労働者たち

3月15日の経済記事は面白いものが多くて少し進行のスピードが遅くなっています。マイクロソフトから買収をかけられているYahoo!ですが、創業者でCEOに復帰したジェフリー・ヤンがあれこれと防衛策を講じようとしている様子が報告されています。結論としては…

中国のエネルギー資源開発事情

祝日の関係で報告が一日遅れくらいになってますが、3月15日号の特集記事は海外で盛んに行われている中国による資源開発に焦点を当てています。ケヴィン・ラッド豪首相が中国語に堪能なことと併せて、オーストラリアにおける中国の存在感の増大(ついに昨年日…

変化するアジア

3月15日号です。地域記事の前のBriefingはロンドンとパリ、というライバル都市の比較が載っていて興味深かったです。ロンドンに暮らすフランス人が20万人、パリに暮らすイギリス人が2万人。どうして?と思って地図を見ると、面積的にロンドンはパリの10倍く…

それだけですか?

3月15日号です。折り良く、というか絶妙のタイミングで暴動が起きたチベットに居合わせた外国人記者はThe Economistの特派員だけだった、とかいう報道もあるようですが、その真偽やそれがどういう意味を持つかについては、Web版の記事や、おそらく来週号に載…

イスラムの形

3月8日号です。Europeはスペインの総選挙に関する論評やユーロ政策に関する欧州中銀の対応についてなど。Internationalで面白かったのが、フェテュラ・グレン氏というトルコの宗教家が始めたイスラム学校の話題で、トルコのみならずイスラム圏の若者を対象と…

新しい技術のあれこれ

3月8日号のTechnology quarterlyです。先ず最初はインターネット百科事典、ウィキペディアの内容について。500匹を越すポケモンの解説があるのに、ポーランド史に大きな位置を占める自主管理労組「連帯」の指導者に関する解説がたかだか12人分やそこらしかな…

オバマ・スキャンダル?

3月8日号です。United Statesは、今年の夏までは仕方ないのでしょうが、やはり大統領選挙です。世の中のメディアは民主党の候補選び一色という感じですが、The Economistはそれなりにマケイン候補にも目配りを怠りません。とはいえ台風の目がオバマ対ヒラリ…

またぞろ日本が書かれる訳とは

3月8日号ですが、Asiaのページに日本に巣食う予算分配システムと、地方を支配する中央の権力集中について、またこのシステムに依存する形で存在してきた政治のありようや、革新をめざして組織された「せんたく」と北川正恭元三重県知事のコメントなどが載っ…

お金持ちになることについて

ちょっと忙しくて(?)ブログがお留守になっています。3月1日号のSpecial reportは資産マネジメント産業について、ということで、より高いリターンを求める世界のマネーを最先端の技術で捌くファンドマネージャーたちの世界、彼らが開発する新しいファンド…

保守、ピンチ!

3月1日号です。読み進めていて危機感を禁じえなかったのはアメリカの保守政治に関する二つの記事で、一つはUnited Statesの共和党マケイン大統領候補に関する勢力分析、今ひとつはLexingtonで、保守政治の論客、ウィリアム・バックリー氏の死去に関する記事…

ロシアの政権交代が物語るものは

3月1日号です。 Leadersではロシアの大統領交代がトップです。NHKの映像では「首相との関係は?」と問われたメドヴェージェフ新大統領が「憲法の定めるとおり」とにこりともせずに語った、という話ですが、The Economistもプーチン元大統領(新首相)と新…

牢屋の経済学

2月23日のEconomic focusでは、企業社会に適応される刑事罰がもたらす負の経済効用について面白い比較をしています。イギリスで実施された経営者に対する調査で、経営者の責任が問われた際に多額の罰金を科せられることに比べ、個人的な隔離がより効果的であ…