新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

MDGって何でしたっけ

7月7日号のLeadersは、迷走するプライベートエクイティ、テロとの戦いの煮詰まり、貧困対策とミレニアム開発目標、スクーター・リビー氏の減刑、孤立を深めるジンバブエなど。Briefingで詳報されているのは貧困対策にジェフリー・サックス教授などの意見を取り入れて国連が2000年に打ち出したミレニアム開発目標(MDGsと言います)の進捗と今後の見通しについて、でした。2015年までに世界の貧困を半減させる、という「目標」の折り返し点が2007年7月7日(07/07/07と書き表せます)と定められ、進捗を総括する動きも一部にあるのですが、どうにも盛り上がらない。日本でもこの折り返し点が議論されることはほとんどなかったと思います。なにせ、議論の根拠となる統計を持たない国、持っていても信頼できない国が過半数に及ぶ中、いったいどうやって建設的な議論をするんだ、というかなり根源的な問題をかかえる話なのですが、そういった地べたの議論に無関心な人も居て、折り返し点などというお祭り騒ぎのネタが世の中に出たようですが、案の定誰も振り向かない、という状況ではないかと思います。そんな私の冷めた見方とは違い、The Economistは基本的にはMDGsを世に問うた国連への責任をきちんと見守る立場のようです。達成できる目標とそうでないものが混在する現状を、国際社会はどのように総括し、どのように議論を進めるのか、は確かに大切なことではあるのですが。。。