新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

クラブ・メッドヘようこそ

7月12日号Leadersのトップは、Club Medというタイトルで地中海沿岸諸国の経済発展と、ヨーロッパから見た地域経済活性化の意義についてです。実はちょっと前から(もう4年くらいになると思いますが)この地域はちょっとしたブームが来ていまして、The Economistが取り上げるのもいささか遅きに失したという感すらあるくらいなのですが。記事にも書かれていたルノー・日産のモロッコ進出計画などは確かに新しい話ではありますが、下敷きになった4年前のエジプト進出のほうが、どちらかというとインパクトのあるニュースだったような気がします。イタリアあたりも地中海沿岸諸国との結びつきを大切にしてきたのですが、記事にも書いてある通り主導権を握りたかったのはフランスのようですね。それがドイツとの交渉の結果、全EUが裨益する形になったことは、域内諸国ひいては国際経済の視点からすれば、自由貿易の促進につながるため結果としては良かったのではないかと思います。マグレブの経済が良くなれば、間接的な効果ながら中東和平の推進やサブサハラアフリカの安定にも寄与する要素が出てきます。将を射んと欲すればまず馬を、の例えにもあるとおり、中東とサブサハラを何とかするためにもまずマグレブ(と南部アフリカ)になんとかなってもらおう、という考え方は支持できます。

その昔、ローマ帝国の時代には欧州の版図にはいっていた地域、ということもありますしね。

http://www.economist.com/opinion/displaystory.cfm?story_id=11707183