新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ボディブロー

6月3日号のLexingtonは、GMの破産法適用に関して、アメリカンドリームの一パターンであったと思われる高卒ブルーカラーのライフモデルがもはや通用しないという現実についての報告です。高卒で、自動車製造ラインに入り、家を持ち、家族を養い、30年ほど働いてリタイヤし、その後にまで手厚い保障を受けると言うパターンですが、似たようなことは日本にも起きているのではないかと思われます。

かつて古い大企業の城下町に住んだことがあって、そこでは地元の高校を良い成績で出て、大手メーカーに勤めることで一生安泰、というようなライフモデルがありました。海も山も近く、土地も家もゴルフも安く、食べ物も美味しくて女性も美人が多かったように思います。

なんというか、こう言ったライフモデルが持たなくなるというのは、そこの人たちや社会にとって長い目で見るとボディブローのようにじわじわと効いてくるような危機感を覚えます。上手くいえませんが、コンテンツ産業なら大丈夫だの、グリーンニューディールがどうしたのというハナシとはまったく異次元の懸念です。

おめでたい政治家や官僚が「日本はものづくりだー」とのたまう様を見ていると、何とも危機感のレベル差に暗澹たる気持ちにさせられるのですが。じゃあどうすれば良いかって?勉強すること、ですかね何よりも。そして変化への対応ができるようにキャパを広げること、となるわけですが、アタマ良い悪いに関わらず、解決策はそれしかないんじゃないか、そんな気がしています。