新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

長い目で見た財政

6月20日号のEconomic focusです。

オバマ大統領の経済対策アドバイザー・不況対策学識経験者委員会という諮問委員会の議長をしているクリスチーナ・ロマー女史が、はたして不況から脱出できるかどうかという現状と、1930年代後半の不況を比べてとても興味深い論評を載せてくれています。不況と回復が交互に出現した1930年代後半から第二次大戦までの間と、はたして不況が底打ちするのかと言われている今日とを比較して、二番底を迎えた1930年代は「公的支援を打ち切ったから」と分析しています。むしろそのほうが財政状況の悪化を行き過ぎないレベルにとどめてくれる、というのです。

少し景気が悪くなったからと言って、安易に財政を動員することは国家財政を疲弊させることになる、それが何を意味するか、この記事の意味するところは深淵です。