新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

601日目のThe Economistは

Webでは3月27日号が流れています。早速Leadersから。

まずは健康保険法案を成立させたオバマ政権の今後について、特に外交面で失点が続いており、待ったなしの対応に迫られていること。健康保険は確かに得点だったように思えるのですが、読者コメントは相変わらず政府支出の増大と選択の自由の尊重を声高に唱える発言が相次いでいます。次にズタズタの英国経済と新政権にとっての課題について。肥大した政府、過剰な借金財政、大きくなりすぎた銀行など、新・英国病を語るに足る深刻さが伝わってきます。つぎにイラクの総選挙が成功したという話。これはアメリカの得点にしても良い話だと思うのですが、中間選挙を控えて共和党の得点になるような話はあまりしたくないのがオバマ政権のホンネ?ではないかと(そもそも彼はイラク派兵に反対してた人ですし)。で、アメリカの金融について銀行の役割がかつてないほど狭まっていることへの警鐘、そして再選間違いなしと思われていたフランス・サルコジ大統領の思わぬ苦戦について、となっています。フランス大統領の穴馬は現在IMFの専務理事をしているストラウス-カーン氏だそうですけど。

さて、おかげさまで「The Economistを読むブログ」も601回目の書き込みをさせていただくことができました。最近は活字を読むよりもネットで読んでの書き込みが増え、本誌の記事よりも読者コメントに興味深い話を見つけることが多くなりました。これもメディアの形が変わってきている証拠であるような気がします。次は「目指せ!1000回」を合言葉に続けられたらと思っています。私は学者でも、キャリア役人でも外資のビジネスマンでもない一介のコンサルタントですが、一市井人がジャーナリズムに対してしっかりと目配りをしてゆけることこそ現代社会において民主主義を機能させるための基本だと思っています。今後とも「The Economistを読むブログ」をどうぞよろしくお願いいたします。