新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

お決まりの

ネットの使いにくい環境に居たりして、少し久しぶりの書き込みになります。

さて、世間も夏休み、The Economistも一寸薄っぺらな紙面になっているようですね。ネットで流れている8月7日号を眺めると、特集記事もないし、ニュースもどちらかと言うとホットな情報というよりは書き溜めた記事らしきものが目立ちます。

その中で、日本に関する記事が二つ。一つはお決まりの、と言っても良いかもしれませんが、官僚の天下りについて批判的な記事で、今ひとつは途上国向け輸出が伸びている民間セクターについての記事でした。

天下り批判についてはお決まりの、という気もしなくはありません。十把一絡げで何でもかんでも悪いかと言われれば、確かに場合によっては効果を挙げてきた例もあるわけで。でも、でもですが、間近にどうしようもない例を幾つか目撃した立場から言わせて頂ければ、制度設計は見直すべきだし、現行システムが最善だとは誰もいえないはずだと思っています。

The Economistが手垢のついたような記事を書くときは、だいたいいつもそれで痛い思いをする人がいるケースが多いのですが、今回の記事はだらしなくもくじけた民主党政権へのあてこすり、であるような気がしています。公務員制度改革はほとんど奏功せず、官僚システムの側は「あの民主党の攻撃をすら無傷で切り抜けた」ことによって一層強化されたとの認識でいるに違いないと思うと、ないほうがマシだったとさえ思えるくらいです。事業仕訳で事業予算は切る。天下り温存で人件費は切れない。結果として、人ばかりいておカネがないから動かない・動けない団体がそこここに残る。これが民主党の改革の実態ですね。