新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

中国が自由になる日

8月28日号のAsiaにはChange you can believe in?(あなたはその変化を信じられますか?)というタイトルで、中国の温家宝首相が勝g小平追悼の献花をした際にスピーチで「批判されることのない権力集中の見直し」「市民が政府を監視し、批判できる状況」の必要性を語り、「法と公正にもとづく」社会の建設を訴えたという記事がありました。

かねてから、日本のメディアでも中南海(中国政府中枢を意味します。日本で言う「永田町」みたいな表現ですかね)の前時代性を相撲部屋にたとえる論評や、高度成長期の自民党政権にその範を求める考え方などが報道されたりもしていますが、香港のジャーナリストが本土で発禁になったと言う新刊書「China's Best Actor, Wen Jiabao(温家宝:中国最上の役者)」で著したと伝えられるように、任期が決められた中では、たとえ絶大な権力を有する指導者と言えども体制変革を実行することは並大抵の話ではないと思われます。

単に外面を取り繕っただけなのか、あるいは見果てぬ夢なのか、彼の国の政治的な在り様を想起するに、推し量ることさえ容易ではない話とは思いますが、他方で変化への胎動は確実に起きている、ということであろうと思います。