新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

切り捨てられたミッション

9月4日号のUnited Statesにはイラク撤兵に関する論評が出ています。反対派の意見としては「まだ5万人いるじゃないか」という話になる撤兵も、アメリカの世論における関心の低下に押されて、今後長い期間駐留することにはならないのではないかと思われます(政権は2011年内の完全撤退を予定)。なにせ、イラク問題を重要と考えるアメリカ人は40%程度、経済問題は8割以上が重要だと考えていることに比べると、もはや政権にとっての重要課題とは言えないということのようです。この状況、アフガニスタンについても同程度の数字ということで、むしろそちらのほうが懸念されるように思います。イラクはある程度受け皿もあり、国内問題は深刻である反面、民生の安定化について一定程度の渇望感があるのに比べて、アフガニスタンにおいて受け皿となりうるのはタリバン、民生の安定化など夢のような話、という状況が続いているわけで、イラクが終わったから(切り捨てられたから)アフガンも、というわけにはぜんぜん行かないわけですから。