新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

対立、意外にも

2月12日号のBanyanは、タイとカンボジアの国境紛争がASEAN全体に及ぼしかねない負の影響について述べています。今やインド、そして中国までを含む自由貿易圏の核にまで成長したASEANですが、政治的に域内対立を解消することについては大変非力であることはかねてから言われていたことと思います。

域内の政治的調整を地域的な枠組みに求めると言う考え方は、相互の権益を尊重することを優先する今のアジアではなかなか通用しないのかもしれません。でもだからといって、関係者が代替的な調整機関を有さない以上、地域的な枠組みの重要性が低下することにはならないように思うのですが。

日本にしたって対ロシア、あるいは対中国でも、政治的にはぎくしゃくしながら経済面での交流は淡々と続いている要素が大きいわけで。ただ、喧嘩相手と上手く商売するのも骨の折れることだろうとは思うのですが。