新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ソニーの評価

5月28日号のBusinessには、ソニーを復活させたということで、ハワード・ストリンガー会長の経営手腕を評価する記事が載っています。読者コメントはややばらつきがあるものの、記事が示す経営指標はある程度評価に値するものと言えそうです。ニュースではハッカー騒ぎ、個人情報流出、そして震災被害と、ソニーも企業を襲う数々の困難と無縁ではなく、結果として巨額の特別損失を計上する流れにある訳ですが、経営の中身を見れば合理化や海外投資、高収益事業への素早い展開などで営業利益ベースでは頑張っている、そしてさらに保守的になりがちな中間管理職を引っ張って仕事をさせたこと、自身の後継者として若い平井氏を引き上げたことなど、地道な成果は評価に値する、というわけです。日産も同様かもしれませんが、外人社長がもたらしてくれる旧弊からの脱却が日本の成熟企業にとっての一つの方向性を示してくれた、という好例ですかね。