新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アフガンの、この先は

6月25日号のBanyanは、アメリカ撤退後のアフガンについて、タリバンの復活とそれに伴って予想される混乱に関する記事となっています。

カルザイ政権が自律的には国を治めえないであろうことは関係者にとっては自明の話らしく、アメリカが引き揚げた後のアフガンで再び勢力を増すはずのタリバンとどのように対峙するのか、タリバン側の体制も必ずしも盤石でない中、さまざまな可能性が取りざたされる状況であるとしか論評できない状態なんでしょうね。

アルカイダが入ってくる前後、タリバンをアメリカが懐柔もしくは啓蒙しようとしたことがあって、そこそこの手ごたえを感じていたらしいのですが、アルカイダの切り崩しによって水泡に帰したと言う話を聞いたことがあります。ビンラディンなきあとのアルカイダが精神的支柱を失ったのだとすれば、ある程度時間をかけてタリバンを「育てる」という絵は、困難かもしれませんが必ずしも不可能と見限るべきものではないように思われます。

長きにわたる混乱のあと、それを収集しようとする段階の話としてはやや寂寥感が強すぎる気もしますが、それが主権を確保し得なかった国の悲劇、ということなのでしょうか。