新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

手をかむ飼い犬

7月2日号のBanyanは、中国と北朝鮮の不思議な依存関係についての分析です。

中国が北朝鮮を助けるのは韓国主導の合併によりアメリカに近い勢力との国境が近づくよりも現状のほうが防衛上都合が良いから、はクラシックな分析そのものですが、ではなぜ中国が北朝鮮に言うことを聞かせられないか、については金日成から金正日への権力移行に中国が疑義を示した過去があり、それがゆえに金正日はしばらく中国を訪問しなかったという実績もあるのだとか。

現状維持が中国の利益になることを踏んでいる北朝鮮とすれば、中国のために現状を守ってやっている、だから助けろ、というロジックを使っているのでしょうか。

いずれにせよ、中国の思惑どおりに北朝鮮が動くわけではないことについて、ここしばらく国際社会はこの不思議な関係を所与と考えて動かざるを得ないことだけは事実のようです。