新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

そんな見方もあるんだね

7月2日号のAsia、トップは議事堂内で椅子に深く腰掛け、一人天井を仰ぐ菅直人首相の写真です。身内から見放されようとも、退陣要求にしぶとく抵抗しているその様はThe Economistをして「野生化した」と言わしめるほどですが。

大変興味深かったのは、さほど数が多くない読者コメントの一つで、震災復興は進んでおり(おそらく国際基準)、自然エネルギーを促進しようとしており、消費税率引き上げで財源手当てを考えている菅首相は立派なもので、それについてこれない政治家のほうがどうかしている、というものでした。で、このコメントへの支持が結構多いんですね。

通常、菅首相のリーダーシップがないという場合の論拠は与野党を通じて政治家の多数をまとめられないことについて言われていることだと思います。

他方でビジョンを示せること、自らの主張をはっきりと、繰り返し述べることもリーダーとしては確かに必須の条件です。どれだけ多数をまとめてもビジョンを示せなかった、かつての自民党のボス(多くは田中角栄の取り巻きだった人たち)は、この意味でリーダー失格だったわけで。

リーダーシップとは何なのか、改めて考えさせられる記事でした。