新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アメリカも、待ったなし

9月24日号のUnited Statesには、オバマ大統領の目指す財政改革を巡るアメリカ国内の議論について触れた興味深い記事があります。それによると、現在の政策を継続すれば、国の債務残高が2020年にはGDPの80%を超えるだろうという試算がある一方で、オバマ大統領が提唱する高額所得者への課税強化などを実施すればそれが75%弱まで下がるというもの。しかしながら財政規律の更なる強化を進めれば65%くらいまでは下げられるのではないかという試算もあり、高額所得者に対する課税強化に反対している共和党との調整はかなり難しい状況のようです。The Economistの見立てとしては、オバマ大統領の政策が議会を通る可能性は少ないだろうが、いずれの側も財政破たんは避けたいわけなので、それが議論を収束させるためのきっかけにはなるのではないか、という状況のようです。