新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

放射能 果てしない悩み

10月10日号、Asiaには福島県飯舘村の放射能汚染に関する現場からの報告が載っています。日本のメディアでもあまり伝えられていないその果てしない悩みは、除染活動を進めようが表層土を削り取ろうが、森の木の葉についている放射能が雨や落葉によってどんどん落ちてくる、そうするとまた同じことの繰り返しになると言うことで、現地の大変厳しい状況をつぶさに伝えています。

日本のメディアがどちらかというと仮設住宅に暮らす被災者や避難住民の方々について「人」の切り口で報道することが多いのに比べて、The Economistの場合は政治の対応を除けばどちらかというとモノや科学的なデータなど、「人」以外の視点に基づくものが多いように感じます(むろん、「人」に着目したレポートが全くないというわけではありません)。

福島県は、そして放射能被害を受けた自治体は、果たして今後どのようになってゆくのか、「人」の視点も大事ですが、定点観測を重視するなら科学的に何がどうなっているのかをしっかり追いかける視点を持ち続けるべきだろうと思いましたので、敢えてこの記事について紹介させていただきました。