新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

巨人の減速

7月27日号のBriefingには、ここしばらく世界経済のけん引役となってきたBRICs諸国の経済が早晩停滞期に入るであろうとの予測に基づいた将来見通しについて、興味深い分析をしてくれています。

ネクスト11と言われたその他の新興国を見てみると、中国やインドに比べて人口が少ないこと、そしてこれらの国がすでにある程度の経済レベルに達していて、爆発的な成長力を見せるためのエネルギー(差が大きければ大きい、みたいな見方です)が限られることなどの理由により、BRICsがもたらした牽引力は期待できないだろうとの予測に基づいて、世界全体が停滞期に入る流れにあること、それを克服するためには国家間の協調が重要になること、との読み解きです。

この読み解きに立ってTPPを見ると、その先には来世紀以降にわたってもギブアンドテイクで世界の経済成長を持続させようというような、設計者の意図が透けて見えるような気がするのですが、いかがでしょうか。